昨日、Perfumeの第2回ダンスコンテストへ行ってきました。その中には、前回優勝の「就職氷河期」というチームがいます。
私はこの就職氷河期の皆さんに出会って、そしてそこからのつながりで・・・大げさに聞こえるかもしれませんが、私はかなり救われています。今、こうやってBlogを書いていられるのも、就職氷河期の皆さんと、これからご紹介するはぐれっし部の皆さんのおかげだと感じています。今日はそのお話を書きたいと思います。
私はうつ病でした。正確にはそううつ病です。そして、今も完治したかどうかは分かりません。見た目でも、レントゲンでもCTでも分からないからです。
私がうつ病と診断されたのは2003年のことです。
学生の頃から朝起きるのが苦手でした。それは社会人になってからも続きます。朝起きるのが苦手なだけではなく、人が少なくなる夕方に出社して朝帰るような生活が続いていました。転職してもそう長くない時期にこうなります。
どこの会社でも上司や同僚に「遠藤君は仕事はできるけれど、その他で台無しにしている」と言われるのが常でした。
その頃、新聞で精神疾患の記事を見かけました。朝が苦手で落ち着きがない等、思い当たる節が多々書いてありました。
さすがに内科や歯科へ行くのと違って精神科へ行くのは気が引けましたが、それでも病院へ行ってみました。
最初は品川。次に蒲田。他の診療と違って、医師との相性がとても重要な病気だと思います。何軒か病院を回って、武蔵小杉の病院へ行った時のことです。診察をしてくれた医師に「あなたは生まれつきのうつ病だよ。頑張らなくていいんだよ」と言われました。この一言で何かスッと軽くなったのを良く覚えています。他の医師には「薬を飲んで様子を見ましょう」位にしか言われなかったのですから、この一言はインパクトが大きかったです。
最近はだいぶうつ病が広く知られましたが、この頃はまだ暗いイメージがありました。この医師とは昨年までお付き合いしていただきました。
最初に精神科を訪れてから、数カ月かかってうつ病だと納得しました。
それからは不景気ともあいまって仕事もうまくいきませんし、病気を理由に自主退職をさせられたり。
その後、何社か転職を試みますが、うつ病であることを隠さなかったためなかなか採用にはなりませんし、採用になっても正直な話、レベルの低い会社で周囲の状況に我慢が出来ず、さらに会社に楯突くの繰り返しでした。心にゆとりがないですから、一歩引いて見るなんていうことができません。
転職を重ね、収入は一時期の半分?1/3程度まで下がります。借金で借金を返すという自転車操業でしたが、それもサラ金問題で制定された貸出しの総量規制で次の資金繰りができなくなります。
昨年の春、自分の判断で精神科から処方されていた薬をやめました。一部には収入が途絶えつつあって医療費(診察と薬代で月に1万円ちょっとかかっていた)が厳しくなったのと、薬の副作用で常に内臓関係にも悪影響がでていました。思い切って一切を一気に断ち切りました。もっとも、その反動の禁断症状もひどかったですが。
少し話は戻ります。2011年の秋にPerfumeのGLITTERが発売されてました。これはカップリング曲なのですが、そのMVを見て涙が流れるくらいに感動しました。この曲自体が東日本大震災に向けての曲なのですが、大掛かりなセットもなく、ただ踊る3人娘を見てその美しさに本当に感動したのです。
その年の秋に、第1回のダンスコンテスト「魅せよ、JPN」が開催され、その優勝チームが就職氷河期でした。
このチームは5人組なのですが、コンテストの時点で4人の就職が決まっておらず、でもその就職活動を盛り込んだオリジナルダンスで優勝を飾ったのです。その様子を動画で見ていて号泣しました。「あぁ、なんて前向きに頑張っている人がいるんだろう!」と思ったのです。
そんな就職氷河期ですが、そうそう頻繁にステージに出演されるわけでもなく、生で見る機会はありません。そんな中、昨年12月に開催された「LIVE CIRCUS 2012」というイベントで踊ると聞いて、行ってみたのです。
普段の私を知る方はご存じでしょうが、私は音楽が好きでも楽器は弾けませんし歌も音痴です。まして、ライブハウスとかへ行ったこともありません。私にしてみればこのイベントに行くことはちょっとした出来事です。でも、就職氷河期の皆さんに感動した事だけは直接伝えたくて行きました。
生で見る就職氷河期のダンス。本当に素晴らしかった。
フロアでやっぱりキラキラと踊る5人を見て、涙がこぼれます。
ステージが終わった皆さんといろいろとお話をさせていただきました。年齢は20も違います。
リーダーのmeg.さんには色々とお話を聞かせてもらいました。そんな中はじまったのがはぐれっし部のステージです。
meg.さんから「Levicoさん、このステージは見ていって!」と言われて見に行きます。
正直、第一印象は「なんだ?これ!!」です。
悪ノリ。騒ぎまくって踊りまくる。最初はひいていました。でも、10分後には面白くって、楽しくって笑って騒いで。そのパワーにひきこまれたのです。
帰宅して動画を探しました。観ました。凄いや。なんだ、この人たち??
それから就職氷河期さん,はぐれっし部さんともイベントに出られるときには極力遊びに行くようにしています。また、ソロでDJだったり踊ったりという時にもかなりお邪魔しています。
正直、彼ら,彼女らからしたら面倒だと思いますよ。一番年齢が近くても1周り程違いますし、もっとも若いメンバーさんだと親子ほど年齢が違います。そんなオヤジが無理をしているとしか言いようがないでしょう。
ステージ以外でもお話しさせてもらうことが度々あります。ステージの上とは違って、みなさんとてもシッカリしていて真面目。
ちょっとブッ飛んでいるところもありませんが、それはそれで面白い。
楽しいパフォーマンスだけではなく、みなさんなりに悩みや苦悩があったりします。でも、あのキラキラとした凄いパワーは本当にすごい。
で、思うわけですよ。
負けちゃいられねぇ。
そもそも若い人とオヤジが張り合うことが間違いなのですけれど、オヤジはオヤジのやり方で。オヤジの得意分野で彼ら世代に負けちゃいけない。面倒なオヤジと思われても良いです。
1人でも「あんなオヤジに負けてられるか!」と思ってくれたら私が生きている意味があります。
でもね、そういう感覚が戻ってきてから仕事もプライベートも少しずつ好転してきたのです。
仕事は楽しいし、自信も戻ってきた。少しずつ収入も戻ってきて借金もだいぶ減りました。
日常生活では病気の事はほとんど忘れています。
10年近く低迷していた時期が続きましたけれど、色々なタイミングや出会いが重なって持ち直してきました。
その持ち直すきっかけだったり、後押しをしてくれたのが就職氷河期とはぐれっし部だったと思っています。
ありがとう。
でも、オヤジも負けねーぞっ!(笑)