マイナビニュースで、ホンダ広報の高山さんが「若者のバイク離れ」についてインタビューを受けていらっしゃいます。
※高山さんは何度かお会いした事がありますけれど、ほんとにホンダの広報の方だったんだ(^-^)
さてさて、インタビューの中では「若者のバイク離れ」の原因として「3ナイ運動」が取り上げられています。
確かに、3ナイ運動(私の住む神奈川はもっと厳しくて4+1ナイ運動でした)はバイク離れの要因ではあると思いますが、そこにバイク離れの理由を求めるのはちょっと厳しいものがある様に思いました。
Wikipediaによると、3ナイ運動は70年代後半から90年代にかけて日本各地の高校で実施されたとあります。
私が高校に通っていた時期は80年代中盤から後半にかけてですが、確かに3ナイ運動はありました。
ここに軽二輪と小二輪の販売に関する図があるのですが、面白い結果がでています。
※Another World about My Tasteさんより引用です
バイクが売れていたのは89年位までです。実は、90年代には3ナイ運動は収束しているのです。
神奈川県の例ですが、1990年4月に「4+1ナイ運動」を廃止して、かながわ新運動が展開されています。かながわ新運動はバイクや車を禁止するのではなく、交通安全教育によって事故を減らそうというものです。これは1988年に県立津久井浜高等学校の校長が独断で実施し、効果があったとして県内全域で4+1ナイ運動が廃止になったのだそうです。
※神奈川県は湘南の暴走族と、箱根や都県境の大垂水といった峠族というバックグランドがあります。
つまり、全国規模の運動ではないですから単純に答えは出せないのですけれど、「バイクが乗れるようになった」時期に「バイクが売れなくなっている」のです。全国的に見ても90年代には3ナイ運動が減ってきている様ですから、禁止していたから売れないとは単純には言えません。
たぶん、ホンダの高山さんもこの辺はご存知だと思うのですが、インタビューでは「まだ3ナイ運動の効力がある」と言われています。果たしてそれが全てなのでしょうか?
私の経験上ですが、4+1ナイ運動中の1984?1986年度に在学していましたが、クラスの6割くらいが2輪の免許(原付含む)を取得していました。そのうちの多くが中型自動二輪の免許も持っていて、登校前に「箱根を攻めてくる」といった同級生もいたものです。
※ちなみに、4輪の免許はクラスの8割くらいが取得して卒業しました。
良いか悪いかは別として、現実として「禁止していてもバイクや車に乗っている」という事です。だから、先のグラフにもある様に、80年代はバイクが売れています。
また、インタビューでは触れられていませんが、4輪も売れなくなっています。ホンダさんならお気づきでしょうけれど。
私の考えとしては、バイクが売れないのは「校則等で禁止されていたからとは限らない」と思うのです。
事実、社会人になってから同僚や部下と話をしていると、3ナイ運動にまったく関係のない世代こそ、バイクや車に乗りません。
ここからが今日の暴論(^-^)
えっと、結果を先に書きますと、バイク,車離れは「女性の地位向上」によるものだと思います!
私の世代(40代?)は、小さい頃に自転車に乗っていて「2輪という乗り物の楽しさ」を知っています。自転車に乗るだけで、遊びに出かけるのも隣近所から隣町にまで範囲が広がりましたし、自転車そのものが面白かったですね。だから、エンジンが付いたバイクと言うのは「どんなに楽に遠くまで行けて、楽しい乗り物だろう?」という興味津々でした。
16歳になって同級生がまずは原付の免許を取ってスクーター等に乗り始め、その話を聞くと「オイラも欲しい???!」と思ったものです(ここは高山さんのインタビューでも触れられています)。その為、親子喧嘩はしょっちゅうでしたが(笑)
社会人になればなったで、今度はお姉ちゃんを口説いたりデートに行くのに車は必需品でした。私もそうでしたが、年収に匹敵するとか、年収以上の車をみんな買っていましたし、車を持っていなくてもバイクは皆乗っていました。
これは、人間の本能で「女性(メス)に良い所を見せたい」という事だと思うのですね。言い換えれば、クジャクのオスがキレイな羽根を見せびらかしてメスの気を引くのと一緒です。更に、人間の本能として「危険な事は刺激が強くて面白い」というのもあります。特にバイクは転倒の危険がありますけれど、その反面面白い訳です。スピードによる快感も一緒ですね。
だから、ハマる。
たぶん、今の未成年の親御さんは私よりちょっと年齢が下になると思うのですけれど、その世代は不幸にしてバブルがはじけた後なんです。それまで競うようにして女性の関心を引いていたのに、みんな自信をなくしちゃって、それどころではなくなっちゃった。
その頃からだと思うのですけれど女性の地位が社会的にも向上してきて、自立する女性が増え、ますます男性の自信が無くなっちゃった。極端な例が田嶋陽子さんですが(笑)
※私見ですけれど、90年代までバイクに乗る女性って少なかったと思いませんか?21世紀になる頃から増えたと思いません??
女性の地位が向上するのは良い事なのですが、それまで男としては女性の気を引いたり、社会的地位を誇示するのに競うようにして買っていた車とかバイクに乗らないし、買わなくなったと思うのです。
ただ、今でも男性の地位が強い、ヤンチャなお兄ちゃんとか、その手の自由業の方々って高級車に乗りたがりますよね。
渡世人の方がプリウスとかは見た事が無いです(笑)
で、更に進めます。
女性の地位が向上すると、面白い事が起きました。行き過ぎた平等主義です。
一例が、幼稚園や小学校の運動会で徒競走とかありますよね?「順位をつけるのは良くない」という意見が出されるようになって、手をつないで一緒にゴールするっていう光景が現れました。これ以外にも、他人と競争するのは良くないという風潮が一部ですが強く表れるようになったと思うのです。
<追記>
そう言えば、「ゆとり世代」ってこの頃からですか??確か、発端は「詰め込み教育と受験戦争の是正」だったと思うのですが、結果は「競わない世代」が増えちゃった。大学は乱立して競わなくても高望みをしなければどこかには入学出来る様になっちゃったし。「お受験」という名の小学校や中学校の入学試験戦争はあるらしいですけれど、入学してしまえば後はエスカレーター式で、社会に出る頃には競争の体験を忘れちゃっている様ですね。
こうなってしまうと、競う事を知らない子供達ですから、女性を口説く為に競うという事もしなくなります。面倒だし、怖いから触れない。更に女性の自立が進んでいるから、相手にされない。相手にされないから自分を傷つけたくないのでヲタクな文化に逃避して現実を避ける。草食男子の誕生です。
また、昔は隣近所で子供の面倒を見ていて、イタズラをすればよその家の子供でも叱りましたし、叱られた家庭も「ありがとう」というのが一般的でした。
ところが、いつの頃からか「他人に迷惑をかけなければ良い」という言葉が独り歩きして、「他人に迷惑をかけなければ何をやっても良い」となり、「他人に干渉するのは許せない」という風潮になったと思います。これが行き過ぎた自由主義です。
最近、モンスターペアレントという言葉を良く聞きますよね?先生等にすぐにクレームをつける親御さん。
以前、知り合いの先生に聞いた事があるのですが、モンスターペアレントの実態はモンスターマザーなんですって。両親共にクレーマーという事はそうそうなくて、ほとんどが母親(だけ)がクレーマーらしいです。こう言う親に育てられた子供は俗に言う過保護となり、やっぱり競う事をしりませんから草食男子になっちゃう様です。
更に、あまり自分で運転した事のない母親が「(実体験もないのに)危険だから」という理由でとにかくちょっとでも危険な事をさせない。だから、子供はバイクとかクルマの楽しさを知らない。よって、バイクと車が売れないというのが私の考えです(^-^)
まぁ、上記は極論であり暴論です(^-^)
この考えが当たっているとは私も思いませんけれど、要因としてはあるのではないか?と。
勿論、バブルがはじけて、リーマンショックがあって、格差社会が広がって、日本の経済が疲弊して・・・個人所得が減って、だから売れないと言うのが一番かとは思いますけれど、単純に若い人にお金が無いだけではなくて、現実には別の部分(一昔前ならカラオケ。今、スマホ)にはそれなりのお金をかけているのです。だから、若い人にお金が無いというのも、果たしてすべてがそうなのかなあ?と思います。
いやね、女性の件について思ったのは、我が家の妹(独身ですが)を見ていて感じたのです。個人的な性格もあるのでしょうけれど、とにかく強気。相手が男性でもガンガンいきますよ。そして、実体験が無いはずなのに「それは危ない」と言う事が多々あります(どういう基準で判断しているんだ??)。とにかく、規制する事が大前提なんです。
で、この妹さんが「バブルを知らない世代(現在39歳)」なんですね(^-^)