まぁ、ここんところ色々とある事ある事。
良い事もあれば悪い事もある。ジェットコースターみたいですよ。
気分も盛り上がったり落ち込んだりが1日のうちでも何回もあるから忙しいですよ(^-^)
こうやって、何かを書いている時は大丈夫さっ!
まぁ、ここんところ色々とある事ある事。
良い事もあれば悪い事もある。ジェットコースターみたいですよ。
気分も盛り上がったり落ち込んだりが1日のうちでも何回もあるから忙しいですよ(^-^)
こうやって、何かを書いている時は大丈夫さっ!
Twitterで流れていたとあるブログのお話。
放射線を測定する線量計を借りた人が、仲間と同じ場所の測定をしたら数値が違っていたそうです。
で、分解して中の部品をいじったら、自分が測定した数値よりも高い数値が表示されるようになりました。
なので、「これは意図的に低い数値が表示されるように仕組まれている!」とブログで発表。
これが「酷いな」と言うのは、「意図的に低い数値が表示される」という事ではありません。
放射線もそうですが、アナログ的な測定をする測定器(この場合は線量計)は、ある程度表示される測定値を調整できる幅が予め用意されています。これは組立,生産しただけでは正しい数値が表示される事は無いため、較正と呼ばれる基準値に対して個々の測定器が正しい数値を表示されるように調整するのが世の常識です。
たぶん、中学校の理科とか技術家庭科の授業で、電圧計とか電流計も調整した事があるはずなんですが。
今回の場合、線量計が異なる数値を表示したのは問題です。これでは何が正しいのかが分かりません。
しかし、この場合は較正作業を行って、正しい数値が表示されるようにするのが正しい(と言うか、これしかない)です。
ブログの文面を私が読んだ限りでは、調整用の部品(たぶん、半固定抵抗器でしょう)をいじると数値が変わるという事を理解してやっている節が感じられました。何も知らない人なら、分解したところで調整用の半固定抵抗器をいじってみようとは思わないと思うのです。
ご本人に会ってお話を聞いたのではない事を前提にしますけれど、これは「確信犯」の様に思いました。
ネットの功罪(以前から書き溜めているのですけれど)は、マスコミや関係省庁,企業と言った思惑が入る事なく情報が流れる事です。その反面、誰のチェックを受ける事無く、誤った情報だとしても広く拡散してしまう事です。
事実、このブログの記事に対して「私も自然の放射線分等と言う理由をつけて、低い数値となる様に仕組まれていると聞いた事がある」等という人も出てきています。
以前は「放射能から逃げるために福島県から沖縄県に来たのに、今度は無線LANの電波が危ない」と大々的にTweetしている人もいました(「被曝」という言葉の意味としては電波を浴びるのも被曝ですから正しいのですが、放射能と性質が違うので同じ土俵にのせてはいけないですし、そもそも比べて比較にならないくらい安全という事もまた広く知られた事です)。
近年、こういう誤った情報を鵜呑みにしてしまい、更に誤った判断をする人が増えているのも増えているのが実情です。
ミニキャブですが、先日運転席側のポジションが切れてしまいました。
バルブの交換位はできるのですけれど、問題はどうやってヘッドライトユニットにたどり着くか?です。
今まで乗ってきた車はFitを除いて全てヘッドライト周りを少しいじっていました。Fitはタイヤを外してインナーフェンダーも外さないとダメみたいで挫折(笑)
で、このミニキャブ。ボンネットがありません(オッキーさんと「ボンネットの開け方が分からない」としばし悩んだ・笑)。運転席,助手席共に足元からはライトユニットにたどり着きません。「げっ!タイヤとインナーフェンダーを外すのかなぁ?」と思ったのですが、Google先生に聞いてみます。
なんと、グリルを外すらしいです!
結構間抜けです(笑)
それにしても、後々から構造を考えてみれば納得なのですが、グリルの裏にラジエータが無いのも驚き。
それにしても、商用車って凄いですねぇ。ヘッドライトまでの配線が細い事細い事。バイクのハーネスより細いぞっ!
車検に通る位の光量はありますから問題はないのですけれど、昔だったら間違いなくハーネスとリレーを組みたくなるような配線でした!!(^-^)
我が家にミニキャブ君がやってきました!!(^-^)
しばらく、車が無い生活をしていたのですが、家の事情でかなり車が必要に。
そんな中、SSURでお世話になった神戸のとくさんのご親戚が「乗らなくなる車がある」との事。
お忙しい中お願いして、ご親戚の愛媛から神戸まで持ってきていただきました。先日の神戸への一気走りはこのミニキャブを受け取りに行ったのですよ(^-^)
XR230を積み込んで(WADACHI仕様でも無理なく積めます)神戸から帰ってきたのですが、これが意外に良く走る!
今まで、社有車の軽乗用車とか軽トラをちょっと運転した事はありましたが、その時の印象は「うわ?、走らない!」だったのです。
ですので、あまり期待はしていなかったのですが・・・えぇ、しっかり走ります!街中では全然不満が無い位に良く走りますよ!(^-^)
神戸から翌日の名古屋に向かう名阪国道。往路はXR230が全開でも失速する坂が続くのですが、ミニキャブはXR230を積んでも何の躊躇もなく名阪国道を駆け上がります。特別速く走れる訳では無いですが、十分ですよ!!
それでいて、四日市で給油してから自宅までの燃費は16km/l位。夜のバイパスをひたすら走ったとはいえ、最近型のエンジンを積んだ車ではないですから驚きですね。
まぁ、難点が・・・最近の人だと運転できる人がかぎられちゃうかな?の5MT。まだ発進はギクシャクしてしまう時もありますが、久々のMTはとっても楽しい(^-^)
これからしばらくお世話になりますっっ!
と、いう事を先日Twitterに投げてみましたよ(^-^)
もう少し詳しく書きますと、「勿論周囲に配慮は必要だが、喫煙は法律で認められている。たばこはより多く税金を国鉄の負債に充ててJRの運賃は安く抑えられているのだから、禁煙と声高に叫ぶ鉄オタには遊びで乗って欲しくない」とTweetしたのです。で、予想通り各方面から賛否両論がやってくるわけですね(^-^)
まぁ、暴論と言っては暴論なのですけれど、このTweetには私なりの根拠があるわけです。
現在、タバコにはいろいろな税金がかかっています。JTさんのサイトで詳しく解説されていますけれど、ざっとこれだけの税金がかかっています。
という感じですね。
このうち、国たばこ税と地方たばこ税はそれぞれの税収に組み込まれて、色々な事に使われています。嗜好品にかけられる税金ですから、「高いか安いか?」は別として、酒税等と同じと考え納得です。
消費税はすべての事にかかるからしょうがない。
問題はたばこ特別税なんです。
このたばこ特別税はWikipediaさんの解説によれば「このたばこ特別税は、日本国有鉄道清算事業団及び国有林野事業特別会計の負債を、一般会計に承継させることに伴い生じる負担を補うために創設された。国債整理基金特別会計の歳入に組み入れられる。」となっています。
簡単に言えば、破綻した国鉄清算事業団と国有林の整備に使いましょうという事ですね。(実態は)一般会計に組み入れられるのですが、生い立ちは限りなく特定財源(?)なんです。たばこは健康に害があるから、「医療費に使いましょう」と言うのならば良く分かるのですが、なんで鉄道の負債に使われるの???という感じです。
で、このたばこ特別税ですが、2008年度では1,969億円だそうです。ピークは平成11年度の2,736億円みたいですね。
一般会計でごちゃまぜにされているので、詳細は財務省の担当者でも分からないとは思いますが(案分比率で割出せますけれど)、仮に国鉄の負債と林業の負債のそれぞれについて半々に使われているとしても、約1000億円が毎年投入されています。
まず、最大の問題は受益者負担ではないという事。日本では受益者負担が多くの原則に用いられています。サービスを受けた人が対価を支払うという考えで、一般的な商売にも通じていて分かりやすく、比較的不公平感の少ない考え方です。
例えば、健康保険では皆が保険料をある程度負担しますけれど、実際の医療行為を受けた人がより多く支払います。
鉄道に近い道路も、歩行者などの利用分は一般的な税金で賄われていますが、自動車の様により多く恩恵を受ける人が自動車税や重量税,ガソリン税などでより多く負担します。
この考えからすれば、国鉄の負債を税金で賄うならば広く税金で賄い、より多くJRの恩恵を受ける人が負担するのが相応です。ですが、JRとはまったく関係のないたばこが一般会計の穴埋めに使われています。
元々は国鉄の負債ですから、税金で補てんするという考えは(進んでではないですが)理解できます。民間じゃ考えられないですけれどね。
でも、受益者負担の原則から言えば、JR利用者が「JR利用税」としてより多く負担するのが筋と言うものです。
なお、比較としては自動車では運輸業などを生業とする人と、娯楽等で利用する人の税額が異なります。重量税などは事業者ナンバーは安く設定されていますし、自動車税では乗用車より貨物車両はやはり安く設定されています。つまり、「遊びで使う人はより多く負担しましょう」という事ですね。
JRの場合、決算報告をみましたが運輸に関する事業収益は「定期収入」と「定期外収入」でわかれているようです。細かい内訳は不明。まぁ、切符の売り方が仕事と遊びでわかれていないのでしょうがないですけれど。
であるならば、通常運賃に「JR利用税」を上乗せした金額を運賃とすれば良いですね。
「遊びでも乗れば運賃収入があがる」というコメントも頂きましたが、それはあまり説得力がありません。
なぜなら、JR発足時には国鉄の タチの悪い負債を清算事業団に押し付けて(切り離して)、比較的身軽な状態から始まったという事実があります(この 他にも押し付けられたものはありますが)。JRは「使える資産だけ」を引き受けて、これは経費として織り込まれている様です(例えばJR東日本だと「鉄道施設購入長期未払金」という名目)。で、精算事業団が解散した後ですがJR(特に本州3社)もある程度追加負担したみたいですが、どうもこの金額が2,000億円程度みたいですね。
つまり、既に金額の決まった国鉄から引き継いだ施設購入費と、追加負担した分については金額が決まっている固定費であり、休日に鉄オタが列車に乗ったからと言ってJR内部の償却が早まる事がありますが、それ以外は利益が上がる事による税収の増加であり、年に1兆円を超えるという税での負債償却に関してはあまり大きなインパ クトが無いという事です。
※インパクトが無いというのは、運賃収入が上がっても国の収入となるのは経費などを引かれた上で利益にかかる法人税とか事業税ですから、仮に運賃を1万円払ってもそこから税金に回るのは一部しかないと言う意味です。更に、税金は一般会計ですから、国鉄の負債償却に回るのは更にその一部。
※たばこ特別税も一般会計に組み入れられていますが、生い立ちが目的税の意味合いが強いので、2,000億の税収があれば、その2,000億全額が国鉄の負債と林業の負債(どうも林業部分については今年の3月でなくなる??らしい)に回っていると考えるのが妥当。
乱暴だとは思いますけれど、趣味で列車に乗るのならばそれ相応の負担をすべき。他の趣味は大抵受益者負担が当たり前。
少なくとも、本来なら全く関係のないたばこ特別税で賄われている部分について、JRにツケが回っていない分だけ運賃が安く済んでいるのだから、JRに乗る鉄オタが必要以上に喫煙者にグタグタ言うんじゃない(笑)
JR東日本の列車以外にも駅の構内ですらどこも喫煙できない状況に対して、それを当然だと考える鉄オタがこの世に存在する事がおかしい(爆)
私の嫌いな職業の中に投資家,証券会社,金融アナリストっていうのがあるのですけれど、この人達は実態の無い経済を動かしてあぶく銭で食っている人達だと思っていますよ。
ある種、詐欺師だとも思うのですが、合法的である分だけタチが悪い。
昨日なのですけれど、知り合いの社長さんに誘われて夕食をご一緒させていただいたのです。
最初は新横浜のお寿司屋さん。そりゃ、銀座ほどは高くないですけれど、新横浜界隈では美味しいけれどお値段もそれなりで、1人で入るにはだいぶ躊躇するお店です。このお店が満員!
このお寿司屋さん、私も2年の間に度々お邪魔していますが、忘年会などのシーズンでも入れなかった事はありません。
次に、時々行く網焼きのお店があったのですが、店頭で案内しているお兄さんに聞いたら「さっきまで満席だったんですよ。やっと席が空き始めました」ですって。聞くところによれば、17時位から満席が続いていたらしいです。
私も新横浜勤務の時と合わせて3年位よく訪れますし、ご一緒した社長さんは新横浜に拠点を構えていますから、この界隈の事は良くご存知です。それでも私も社長さんもこんな光景を見た事がありません。街中が大にぎわいだし。
確かに、世間一般のお給料日の金曜日でしたが、こんなに賑わう要因って無いはずです。
足しかに、阿部政権になって「アベノミクス」と騒がれ、為替も株価も良い方向に振れていますが、世間一般では実感がありますか?
例えば、海外から物を輸入する時。以前、台湾や韓国で製品を作っていた事があって、細かい所までは良く分からないのですけれど、売買契約には「支払いサイト」が設けられているはずです。発注して、納品になり、支払いがいつになるかのお話なのですけれど、阿部政権が確定したのは昨年の12月。まだ1ヶ月程なんです。だから、為替相場が動いて輸出が楽になったとか、輸入が厳しくなったというのは流れとしてはありますけれど、サイトがありますから現実として確定している商いはそう多くないはずです。なのに、景気が良くなっちゃったかの様な現実。
生活が苦しくて、生活保護を受ける人も増えている現実はありますが、世間的にみれば「多くの人は困らない程度のお金は持っていた」という事だと思います。そのお金を使うか?使わないか?のマインドが変わっただけで、街中にはお金が流れるようになったと考えられます。
では、このマインドを悪い方に振ったのは誰か?政権が変わって「良いよ、良くなるよ!」と煽っているのは誰か?
これって、アナリストとか言われる人種の仕業じゃないですか?そして、それに呼応した証券会社。市中のお金の動きを混乱させた投資家と呼ばれる人達。
確かに、バブルがはじけました。その後、マイナス面だけを連呼すれば、一般人のマインドも悪くなりますって。数字だけの経済を見ている人達が、現金を動かしている実態のある経済まで冷え込ませたと考えていますよ。
自分の身銭で投資をしている個人投資家ならともかく、機関投資家とか証券会社は「運用」の名のもとに「人から預かったお金」でギャンブルしている訳ですからね。そして、負けても「元本保証はありません」として責任負わない。
極論ではありますが、違法であることを知っていて、逮捕される事もある詐欺師の方がまだリスクを背負って勝負していますって。
以前、野○證券に仕事で行っていた事がありますけれど、人のお金を動かして手数料収入(これはまだ分かるけど)とか運用益でこんなに高給を貰っているんだ・・・と唖然とした事がありますよ。ほんと、人のお金を湯水の様に無駄な事に使う人達ですからね。
金融アナリストとか、証券会社とか機関投資家(これはまた別の機会に書きますけれど)は不景気の戦犯だと思うのです。
以前にも触れました、日本で2番目に長い自動車が走れるトンネルの首都高山手トンネル。
バイクで走ると夏は灼熱地獄で、冬は暖か(笑)
この度、XR230に時計を付けたら温度表示もできるので測ってみました。
まず、朝方の出勤時。
家を出る時の温度表示は-1℃(がくがく)。首都高3号線では2℃でしたが・・・山手トンネルは13℃!これは暖かいはずです。
帰り道、東京の北区では4℃。山手トンネルでは14℃!トンネルを抜けた後の首都高3号とか第3京浜は2℃。
やっぱり山手トンネルは暖かいですね!(^-^)
でも、夏場は・・・温度表示を見たくない気がします(笑)
アルジェリアのテロ事件。残念ながら、日本の会社である日揮の方をはじめ、多くの方が亡くなってしまいました。
以前、プラント関係ではないのですが、日揮の方と仕事をした事があります。ですので、日揮の事は多少ですが知っていました。
今回の件で、日揮について私なりに調べてみたところ、アルジェリアに対して真摯に取り組んでいた様子がうかがえます。
最初は会社の存亡をかけての大プロジェクトで、赤字を出しながらもプロジェクトを完遂された事。内戦状態になっても駐在されている方を引き上げる事無く、プロジェクトを継続した事。欧米型の海外進出の様に利益を本国に持ち帰るだけではなく、現地の為にも尽力された事。
こう言った真摯な取り組みがどこまで本当か?と疑問に思う方もいらっしゃるでしょう。
今日、日揮の記者会見があったそうです。その中で、難を逃れた社員の方からヒアリングした内容では、「ターバンを巻いて日本人と分からない様にした上で、現地のセキュリティスタッフが身を挺して脱出に協力してくれた」のだそうです。
このセキュリティスタッフの方が職務に忠実だったのは勿論ですが、普段から日揮や日揮の駐在員の方がいい加減に接していたら、いくらテロ組織から「現地人の安全は保障する」と言われていても、日本人をかくまった事が分かればどんな目に合うかも予想できないのに脱出に協力する事は無いと思うのです。危険をかえりみずガードをして下さるという信頼関係を築けたのは日頃からの姿勢ではないでしょうか。
日本人は危機管理に弱いと言われます。確かにその面はあるのですが、今回の日揮の件や、イラクのサマワに派遣された自衛隊の皆さんが任務を終えて引き上げる時、現地の人から「帰らないでほしい」と署名が集められたり、現地のTVで自衛隊の活躍を報道されたりした事。これ以外にも多くの同様の事例があり、日本人ならではの現地に溶け込むという危機管理方法があるようにも思いました。
危機管理ではないですが、ホンダが海外進出をする際には「まずは現地に還元する事」を大前提としていたと本田宗一郎さんを語る本に書かれていた事があります。
自らの利益はもちろん大事ですが、それだけではなく現地の人にも貢献する。こう言う思想は日本独特に近いものだと思います。「これからの世界では通用しない」と考えられる方もいらっしゃるとは思いますが、この相手に貢献する思想は大事にするべきでしょう。
日揮さんは「現地の安全が確認できれば、プロジェクトは継続する」と言われています。社員の方は大変だとは思うのでが、現地の人から信頼を得る。これが最大の危機管理の様な気がしてなりません。
今回のテロで亡くなられた日揮の方や、多くの方のご冥福をお祈りいたします。
日本の物作り、特に電機業界が弱体化したのは合理化によるものと考えます。
日本の経済がバブルがはじけた後、徐々に弱体化していきました。特に家電業界は悲惨なもので、ニュース等で皆さんもよくご存じだと思います。
弱体化のきっかけは不景気なのですが、この不景気により企業は合理化という掛け声のもとに無駄を徹底して省く事にまい進しました。この「無駄を省く」という事自体は正しい事だと思います。ただし、余計なところまで無駄を省いてしまっています。その分野はズバリ「人材の育成」です。
私は技術の世界しか知りませんが、技術は度々書いている様に経験がものを言います。昔は本で知識を得ていましたが、最近はインターネットとというとても便利な手段があるので、労せずして知識が手に入ります。この「労せずして知識が手に入る」というのが曲者なのです。
本などで参考事例を探す際は、とても手間がかかりますからより効率良く目的の情報にたどり着く為、頭を使いながら情報を探します。この「頭を使いながら」というのが重要で、外れの情報に当ってもそれが深く記憶に残ります。その時は不要な情報であっても、後日別の仕事の時に「そう言えば、こういう技術があったよね?」と頭の中にインデックスができていますから、次回の調査の時には0から探すのではなく、より目的の情報に近い所から探し始める事ができます。
インターネット全盛の現在では、検索エンジンが良く出来ていますので瞬時に情報を呼び出して目的の情報にたどり着く事ができます。その反面、その時は不要でもいつか必要になるかもしれない情報は始めから排除されていますから、知識に幅ができないのです。
次に、目的となる情報に出会った時、20年位前までは手に入る情報が限られていましたら、必ずと言ってよいほど自分で試してみます。これも度々書いていますけれど、知識を経験に変える重要な作業です。
現在は豊富に情報を手に入れる事ができますから、自分で試す事なく「理解したつもり」になってしまう傾向がある様です。確かに、知識としては一時的に頭に残るのですが、経験へと変わっていない為に短い時間で頭から消えてしまいます。新しい事を理解するには、そのベースとなる事を理解していないといけないのですが、ベースの部分を覚えている事あっても、本当の意味で理解していませんから新しい事を理解できるわけがありません。
私がこの世界に入った頃は、一生懸命本を読んだり、先輩に聞いた事を自分で実験して確かめ、納得して理解しました。また、当時はそういう作業を「ドンドンやれ!」というのが常識で、先輩や上司もそうやって若手が勉強していく事を推奨していましたし、逆に自分で確かめずに分かった気になっていると「確かめたのかっ!?」と怒られたものです。例えば、理科の授業で教科書に書いている化学反応を覚えるのは大変でも、実際に実験をやってみてその化学反応を目で見て体験すればすぐに覚えられますよね?それと一緒です。
確かめる作業を行って、どうしても分からない時には先輩や上司が助け舟を出す。それだけのゆとりがまだありました。
不景気になってからそういう若手が勉強をする時間すら「合理化」という名のもとに省かれていきました。最初にも書きましたが、「無駄を省く」という合理化は賛成です。しかし、こう言ったOJTの場まで省いてしまうと、一時的に人件費などのコストが減りますから効果が上がったように見えても、次世代を担う若手が育ちませんからその企業は先細りとなり衰退していきます。こういう学びの時間は直接の売り上げや利益にその時点では直結していませんが、後々になってボディーブローの様に効いてくるのです。
家電を例にとってみましょう。アナログ時代のテレビは、キレイな映像を映すために職人芸的な経験がふんだんに盛り込まれていました。これは回路図を見ても分からないもので、微妙な調整等で作りだしていたものです。日本人はこう言う作業が得意ですから、テレビの先進国であるアメリカを抜いて家電大国になったのです。
これがディジタル時代になると様子が変わってきます。ディジタル家電の大半は、半導体メーカーが用意するチップを組み合わせる事で成り立っています。裏を返せば、このチップさえ手に入ればあとはチップと一緒に手に入る標準回路(リファレンス)の通りに組み立てれば誰でも同じ性能の物を作る事ができます。そこには、経験とか勘と言う部分は全く必要なく、あとはコスト競争です。現在、韓国とか中国のメーカーが伸びているのはこう言う理由です。
※余談ですが、先日海外で開催されたTV等の展示会でサムソンやLGが大々的なデモをやっていたそうです。ところが、「最先端」として紹介されていた製品のサンプルは既に数年前に日本メーカーが実用化していた技術のもので、新しい技術は無かったそうです。同時に出展していた日本メーカーはブースの見劣りがしていたそうですが、既に先の技術を量産レベルまで落とし込んだ数歩先の展示をしていたとか。これが報道だと「日本は負けている」という事になるのですね。
この10年位、私も若手の様子を見る機会が増えたのですが、年々「自分で確かめる」という作業を知らない人が増えています。「**を調べてね(この時点で私の中では解答が見えていますが)」と依頼します。しばらくして「○○でした」と報告があります。「確かめてみた?」と聞けば、決まり決まって「ネットではこうなっていました」という返事が返ってきます。
実際に試作をやってみると大抵は上手くいきません(勿論、我々だって上手くいかない事は多々あります)。
その人なりの理解をして取り組んでいれば上手くいかなくても「何処が悪いのだろう?」と見当をつけて調べ始める事が出来るのですが、理解せずに始めている為に「なにから手を付けて良いか?」がほとんどの場合分かっていない様です。何から手を付けて良いかが分からなので、闇雲にネットで調べて片っ端からやってみる。でも、その片っ端からやってみる確認作業にも抜けがあるので更にハマる。
私はこう言った経験も重要だと思っていますので、状況が許す限り合理化主義者が良く言う「誰かに知っている人に聞けば早い」という事はさせずに、とにかくやらせてみます。考えさせ、試させ、上手くいかなればまた原因を考えさせる。上手くいったら「どうして前はダメだったのか?」をもう一回考えさせる。どうしても上手くいかない時に初めて「こう考えてみたらどうだろう?」とヒントだけ出す。最後に「なぜ上手くいかなかったか?どうして上手くいったのか?」について説明する。これが私の流儀です。
何の事はありません。私が駆け出しの頃、先輩や上司にこうやって教えてもらって今の私があるのですから。
最初の方に書きましたが、こういう学ぶ機会は合理化主義者からすれば無駄な事です。知っている人に聞けばよい。知っている人を連れてくれば良い。確かに効率的ですよね。
でも、そのノウハウを継承していかないと、毎回0からのスタートになります。それこそ無駄だと思うのです。ノウハウがあれば、たとえ別の仕事だったとしても0からのスタートになる事はあまりないはずです。
韓国メーカーは日本を始め世界中から優秀なエンジニアを連れてきて製品の開発にあたっているそうです。だから、今の躍進があります。でも、私が知る事が出来る限りではあますが・・・内情を聞けば・・・
早ければあと数年。かかっても10年もしてみてください。きっと、今の地位にはありませんよ。
※中国メーカーは論外です。低コストでの生産はできますが、開発はできていません。
その頃の日本はどうなっているか?行き過ぎた合理化の考えを捨てる事が出来れば、もう一度巻き返せる実力はあると思っています。例えば、中国のレアアース輸出規制を受けて、即座にレアアースに頼らないでも製品を作れる技術をリリースするといった実例があります。たぶん、地道な研究開発をされていたと思うのですが、すぐに実用レベルまで落とし込むことができる。これが強みです。私の持論である「日本の進むべき道は高付加価値路線」の一例です。
ソフトウェア等の業界では若手が活躍する場があります。ところが、ハードウェアになると40代といった中堅どころが重宝されています。答えは簡単です。アナログからディジタルに技術の世界は移行したのですが、そのディジタル技術も尖ったところまでいくとアナログの技術が必要になります。アナログ技術があって初めてディジタル技術は成り立っているのです。
このアナログ技術を実戦で経験しているのが今の40代以上なのですね。
日本の企業、特にメーカーが今行わなくてはならない事は、若手に経験を積んでもらう時間と費用をかける事。今のご時世では難しいと思うのですが、今ここをやらないと、必ずこの先しっぺ返しが来ます。合理化もほどほどに。