夕べ、リニア新幹線の事を書いた後に、ちょっと検索してみました。
なるほど、反対する住民運動もあるのですね。誰もが100%満足できる事なんて、今の日本にはありませんから正しいと思います。
で、反対派の方のシンポジウムとか勉強会の開催案内を見ていて、長年私の中でモヤモヤしていたことが納得できました。
※これはリニア新幹線反対派の方のことではないですよ。
反対派でも賛成派でも、シンポジウムとかセミナー,勉強会と呼ばれる集まりが色々な事で開かれます。
そこに呼ばれる講師とかパネラーは、偏っているという事。
例えばリニア新幹線に反対の人が集まる場所にはリニア新幹線反対の意見を持つ人しか呼ばれないのです。
これは原発関係でも、オリンピック誘致でもなんでも共通しています。もちろん、中には賛成と反対の意見を持つ両方の方を呼んでいる集まりもありますが、少数ですよね。
これだと、最初から集まりの方向性は(当然ながら)決まっていて、より意見強く主張する方向にしか向かないですよね。
マスコミの報道でも同様で、自分達の主観を主張するのは全然かまわないです。
新聞だと社説などがその大きな役割を持っていて、読者に提起していくことは良い事だと思います。
ただし、問題や主張を訴えるだけではなく、相反する意見も同時に報道する必要があります。
自分たちの主張と報道は違います。
私はジャーナリズムという事は良く分かりませんが、アメリカの大学でジャーナリズム論の講義では「異なる視点を持つ新聞を3紙以上読むこと」を最初に教えるそうです。
以前、TBSの深夜枠でアメリカのCBS(だったかな?)の1時間枠の報道番組がありました。この番組はいろいろな問題を毎回1つずつ取り上げるのですが、賛成,反対双方の意見を取り上げて分かりやすく解説し、結論は番組が決めるのではなく、どう思うかの判断はあくまでも視聴者に任せていました。
たぶん、20年近く前の番組だったと思いますが、「あぁ、アメリカってすごい所があるな」と感嘆したものです。
10人10色と言われますが、全ての人が同じ考えを持つことはないですし、逆に持っていたら危ないと言われています。思想統制の様にね。自分とは異なる意見や主張があっても耳をふさぐのではなく、耳を傾ける必要は大いにあると思いますよね。相手の意見や考えを聞いた上で物を言えば良いです。
話はそれますが、アイドルのももクロちゃんが韓国について問われたとき、「相手には相手の言い分があるのだから聞いてみよう。そのうえで仲良くなりたい」という発言があったそうです。これに対して「反日だ」とか「売国奴」という意見がネットを飛び交いましたが、私はこの発言をしたももクロちゃんは実に良いセンスを持っていると思います。
普通、こういう質問を投げかけられたらアイドルなら言葉を濁します。そのほうが面倒がないし。
決して相手に対して安易に迎合するのではなく、相手の考えを聞いて自分たちの考えに間違いがあることに気づくかもしれないし、相手の間違いを指摘できるかもしれない。
そういう感覚って重要だと思いますよ。