読売新聞の地域版に数週間前から記載されている記事より。

神奈川県の南足柄市が、岩手県で震災にあい、廃棄しなくてはならない魚網の処分に協力する方針だそうです。これは、自治体が表明する例としては、箱根町に続いて県内2例目だそうです。

以前、横須賀の大楠漁協さんが魚網処理に協力する事を横須賀市に伝えたと紹介させていただきました。これは素晴らしい事です。

今回、南足柄市箱根町が方針を決めたという点で、ちょっと注目している事があります。
大楠漁協さんは「同じ海で生活していく者として」という気持ちが伝わってくるのですが、今回の両自治体とも山間部にあり、漁業とは直接縁が無い事です。
また、箱根町は震災後の風評被害で観光客減の影響を受けましたし、南足柄にいたってはこの近郊で収穫される「足柄茶」から放射能が検出され、出荷停止を行った事があります。
両自治体とも漁業とは縁が無く、影響を受けたにもかかわらず魚網の処分に協力する方針だという事です。これは、ガレキ処理になりますが処分を検討しただけで実際には協力しなかったにもかかわらず、多額の対策費を国からもらっている他の自治体(どことは書きませんが)とは大きく異なると思うのです。
だからという訳ではないですが、頑張ってほしい。

南足柄市では事前の検討会で放射能についての質問はあったものの反対意見はなく、後に最終処分場近隣の方への説明会を行ったそうですが、不安の声は聞かれても絶対反対として意見が分かれる事はなかったと報道されています。住民の方の不安があるのは当然ですが、やはり受け入れを検討されている事も分かります。

ちなみに、我が川崎市。
あまり報道されていませんが、市内のごみ焼却場(私の家の近所です)で被災地から運ばれてきた物を焼却して、浮島地区の処分地に埋めると言った事が行われている様です。前回はトラック数台分の焼却灰だったと言う事で、処分する量としては多くはないですが、被災地現地での処分が進んでいるとしてもこういった協力は必要だと思います。

震災の報道も原発関連ばかりになってきており、この様な取り組みはあまり報じられることが無くなってきましたが、地道に取り組んでいる自治体や住民の方の姿勢に胸を打たれるものがあります。