今日はちょっと真面目に政治の事。

よく、「政治に無関心は良くない」と言われます。私もそう思います。
でも、日本人の国民がずっと前から政治に無関心だった訳ではないと思います。少なくとも1960?1970年代はかなり関心が高かったと思うのです。例えば、その是非は別として60年安保の頃は関心が低いとは言えないでしょう。また、マンガのサザエさんでも「今晩は開票速報だ!」と波平さんがテレビの前でワクワクしているコマがあったと思います。

では、なぜ無関心になってしまったのでしょうか?

これは私の考えであり、極論である事を予めお断りしておきます。
無関心になった理由は、諦めちゃったからだと思うのです。

戦後、長らく自民党を中心とする政権が続いてきました。良い面では時期的なものもあって高度経済成長もありましたし、悪い面では公害を始めとするさまざまな問題もありました。でも、自民党政権が続きました。
そんな中、バブル経済の破綻と共に政治不信が高まるも社会党はそれに代わる実力は無く(なシャドーキャビネットとかやってたけど)、自民党が選挙で負けても社会党も惨敗するという事態。
その後、政治腐敗等が問題視され、国民が自民党を中心とした政治にNoを突き付け、連立政権による政権交代が起こりました。これが1993年の55年体制の崩壊だと思います。
しかし、それまでは国会と言うと自民党の案に反対を唱え続けていた元の野党や政権政党から離れて旗揚げした政党といった連立政権に政権が渡っても国民が期待した程の成果はなく、再び自民党へ。
2000年代に入って、「やっぱりダメじゃない?」と選挙で再びNoを突き付けられた自民党が選挙で敗れ民主党に政権が移りましたが、パフォーマンスは派手だったもののやっぱり政権政党ではないね・・・となり今の状況だと思います。
自民党は財界との癒着や政治的な失策に始まり、内部抗争等で呆れられつつも、代わりの政党は政治を担えるだけの能力が無く(ある面ではしょうがないとも言える。経験していないのだから)、現在の状態は「自民党もダメだけど、他はもっとダメ」という消極的な理由による政権政党の選択だと考えます。

つまり、「ダメだ!代われ!」と思うものの、野党に政権を取らせれば改善どころか混乱が増すこともあり、その受け皿では無い。自民党に投票しても何も変わらない。
これで政治に関心を持てと言われてもなぁ・・・と思う人もいるでしょう。少なくとも私は選挙の度に自分になりに考えて投票しますけれど、投票して良かったぁ?と感じる事はなかったです。

政治は国会に限らず地方自治体の議員さんもドロドロとした世界。どんなに理念や信念を持っていても、金を持っていなければ当選すら難しい世界。当選したところで同じ考えを持つ議員を多く確保しなくては法案や条例も通せない。

先の国会で争点となった法案も、野党側が「強行採決」と主張しても、多数決による議決というルールは守られているのだから内容はともかく決定方法としては何ら問題ない。逆に数の理論でひっくり返せないとしても堂々と反対票を投じるのならば良いのですが、肝心なところは欠席とか。これ、見方を変えれば「反対の意思表示」ではなくて「議決の放棄」だと思うのです。