交通警察の不思議不思議!
まず最初にお断りましすが、以下に書くことは全て私が見聞きし、経験した事実に基づきます。しかし、私は警察内部の人ではないので、詳細については誤認などがあるかもしれません。その点は予めご了承ください。
また、警察全体としてみれば不祥事なども色々な報道されていますが、私個人としては多くの(ほとんどの)警察官の方は実直に職務に取り組まれていると思っていますし、警察全般については信頼していると明記いたします。
これは、私が実際に経験をして不思議に思った事です。
少し前ですが、最寄りの警察署に「交通違反等で違反金の未納分がありませんか?」と問い合わせに行ったことから始まります。だいぶ前になりますが、家に交通違反の違反金未納を通知&督促の手紙が来ていたそうなのですが、あまり家に帰っていない時期だったため、違反金の納付が遅れていたり手紙を紛失したこともあったので、この機会に全部クリアにしようと思ったのです。
最寄りの警察署(神奈川県警です)では、「違反の管理は通告センターに問い合わせて貰わないと分からない。個人情報が含まれるので、電話では教えてもらえるかどうかは分からない」という回答でした。
ふむふむ、警察署では分からなくて交通反則通告センターというところに聞かなくてはいけないのですね。昔は最寄りの警察署の交通課でも教えてくれた記憶もあるけれど、しょうがないでしょう。
後日、横浜にある交通反則通告センターに行きました。窓口で「違反金の未納があるか調べてほしい。未納金があれば納付したい」と伝えました。窓口の女性の事務員さんから男性の方(制服を着ていたのでたぶん警察官の方でしょう)に伝えてもらい、この方に改めて事情と納付したい事を伝えました。
しばらく待って、この警察官の方から聞かされたのは「違反について未納付の記録が残っていない。交通裁判所にも問い合わせてみたが記録はない」との事でした。
考えられる可能性としては、「神奈川県警以外の違反の場合」と「駐車違反の可能性」があるとの事。駐車違反については反則センターでは分からずに、県警の駐車違反対策センター(だったかな?とにかく、反則通告センターとは別組織)に問い合わせてほしいという事。連絡先を教えてもらい、電話をしてみました。
電話では私の氏名と住所を伝えて調べてもらいます。あぁ、もう5年くらい前のバイクでの駐車違反があったようです。これは反則金の納付書を送ってもらう事にしました(これは納付書到着後に納付しました)。ここで気になる事が。
「警視庁の方でもバイクの駐車禁止のデータがある。詳しくは分からないので警視庁の方に問い合わせてほしい」との事。ここで連絡先と、違反のコードと思われる数字を教えてもらいましたが、「警視庁の方に同様に聞けばよいや」と思っていたのもあって・・・・メモを無くしてしまいました。
日を改めて、警視庁に問い合わせをします。メモを無くしてしまったので、まずは池袋の通告センター。そういえば去年車線変更違反があった様な気がします。で、これはありました。
ただ、墨田分室というところに管理が移ってしまっていて、池袋ではどうにもできないとの事。この墨田分室の連絡先を聞いて問い合わせをします。
墨田分室では車線変更違反の記録がありました。で、数ヶ月前の違反でしたが地検に送られる間際だったそうです。「すぐに納付すれば送検はしないがどうするかるか?」との事ですが、元々この機会に整理したいと思っていたので納付したい事を伝えます。ただ、その日限りの納付書を発行するので、墨田分室に来て欲しいとの事。そうか、墨田分室まで行かなくちゃならないのね。しょうがない。
と思っていたら係の方から「池袋でも納付できますし、神奈川県警の通告センターでも納付できるようにできます」との事。「ん????」。
なんでも、墨田分室がOKすれば横浜の通告センターでも納付が出来るらしい。そーなんだ・・・
ここは横浜で納付したい事を伝え、「神奈川県警に言われたのだが、駐車違反はないか?」と聞いてみます。すると「警視庁の駐車違反対策センターに聞いてほしい」との事です。あぁ、神奈川県警と一緒なのね。
今度は警視庁の駐車違反対策センターに電話をします。「駐車違反の記憶はないが、神奈川県警から警視庁のデータがあると言われた」と。すると、「(車の)ナンバーは分かりますか?」との事です。
だいたい、駐車違反の記憶がないからどの車やバイクかも分からないし、手元には通知書がない。
「神奈川県警では氏名と住所で違反があるのかどうかは教えてくれました」と話をするのですが、「ナンバーが分からないと調べようがない」の一点張りです。
しょうがないので、この時は諦めて過去の車とバイクのナンバーを全て調べて、改めて調べてもらう事にしました。
ここまで書いてみて気が付かれた方も多いと思います。私が気になったのは以下の点です。
- 神奈川県警と警視庁は違う世界だ。
組織が東京都なのか神奈川県なのか、どちらに属しているのかが違いますから、しょうがない部分ではあります。
しかし、違反データはオンライン化されており、どこからでも参照できるはず(担当者の権限は別として)。事実、県警の駐車違反担当の方は「警視庁のデータがある」と教えてくれました。 - 警察の交通課(になるでしょう)と駐車違反を管理する部署は違う世界だ。
同じ交通違反でも、駐車違反だけは別格の様です。神奈川の通告センターの方は、とても親切に対応してくださり、裁判所にも問い合わせをしてくれました。詳細はともかく、違反の事実があるのかどうかまでであれば通告センターの警察官の方が問い合わせするのはOKでしょう。
でも、駐車違反については照会できませんでした。 - 駐車違反は違反者が特定できない場合、使用者に通知される。しかし、使用者でも照会できない事がある。
道交法が改正されて、駐車違反について反則金が未納の場合には車検拒否制度で車検が拒否できるようになりました。これは有効な制度だと思います。
しかし、違反者が特定できない場合、登録上の使用者(所有者じゃないですよ。ローンを組んでいる場合には所有権はローン会社の事が多いから)に通告が行くことになっています。
その使用者として問い合わせをした訳ですが、警視庁からはナンバーが分からないからと回答を得られませんでした。神奈川県警はできるのにね。
個人ならば管理している車やバイクの台数は限られていますけれど、レンタカー屋さんとかは大変でしょうね。
神奈川県警と警視庁で管轄が違うのですから、違反金納付などの手続きができないのはしょうがないです(でも、警視庁での車線変更については管轄の墨田分室がOKすれば神奈川県警で手続きできましたけれど)。これは理解できます。
ただ、正規の警察組織である最寄りの警察署では違反のデータを調べることはできませんし、通告センターでは駐車違反の事実を調べることはできません。別組織である裁判所には問い合わせができるのに・・・
ここで不思議に思いませんか?警察組織内で駐車違反のデータ照会ができないのに、車検拒否ができると言う事は、国交省管轄の検査場では「駐車違反をした。納付していない」という事が分かるんですよ。詳細までは分からないとしても、車検証を交付して良いかどうかは分かっているという事です。同じ警察組織内ではできないのにね。
違反の事実はオンライン化されて、全国どの警察でも照会できます。実際、他の何らかの違反をした時には、都道府県を含めて現在の違反状況(免許の点数)がどうなっているのか?はリアルタイムで問い合わせをしています。(違反がなくても)運転中にパトカーや白バイに停車を命じられて職務質問を受けた時、無線で照会をしていることからも分かりますし、今回の例では神奈川県警の駐車違反対策センター(?)では警視庁にデータがある事は分かっていました。
全ての違反データは共有化されているのに、なぜか駐車違反だけは別の扱いなのでしょう?
法律が改正になって、駐車監視員制度が導入されました。どうもこの頃から駐車違反の扱いが変わってしまったようです。
誤解がないようにお断りしますが、「駐車違反をしたのに反則金を納付していない」というのは私の至らぬ事ですし、これについて当然不満はありません。
また、警視庁なら警視庁、神奈川県警なら神奈川県警で手続きをするという原則も理解できますし、これについても不満はありません。逆に、横浜で手続きをできるようにしてくださった墨田分室の方には感謝します。
また、車検拒否制度は有効だと思いますし、これについては概ね疑問もありません。
ただ、神奈川県警と警視庁の対応を見る限り、交通違反でも駐車違反については別扱いになっているのが気になります。交通警察の方からは(権限的に)駐車違反の事実を知ることはできないようです。先ほども書きましたが、全く別組織の国交省では未納の事実についてですが、照会はできるに・・・です。
昔、「駐禁ウォーズ」(だったかな?)という漫画があり、この関連で交通警察を扱った漫画があります。
駐車違反ではないですが、原作者の方から取材を受けた事もあり、その頃から多少気になってはいたのですが、駐車違反の取り扱いとは警察の手を離れてしまっているようですね。駐車違反は道交法違反であり、取り締まるのは警察の管轄であるはずです。駐車監視員の方には「委託」という形のはずであり、管理しているのは警察のはずですが、その警察内で照会できないのですから。。。
dr-z バッテリーで検索したらたまたまたどり着きました、また来まーす
う?ん…良い問題発見ですね。
それぞれの組織の利権が…
鐵馬さん
単純に利権構造とか思いたくはないですし、現場の警察官の方は実直に職務にあたられていると思っていますが、どうも警察内部で駐車違反の扱いだけが別扱いなのは前から感じていました。
しかし、今回の様にある意味であからさまに記録の参照ができない事を知ってしまうと、どうしても疑いの目を持ってしまいますね。