今年の夏に歌手の松山千春さんが搭乗した飛行機の離陸が遅れた際に機内で歌を披露し、乗客の喝采を浴びたというニュースがありました。
これだけでもホンワカしていたのですが。。。

なんでも、先日東京国際フォーラムで開催された松山さんのコンサートに、この時の機長が招待されてエピソードが披露されたそうです。
飛行機の機内放送用のマイクは乗務員以外の使用はできません。この時は松山さんがCAさんに歌を歌うことを申し出、機長の許可により実現したそうです。

飛行機の機長とか船の船長は運行の責任を負います。その為、権限も非常に強力なのだそうです。
例えば、空港の管制官は離着陸の指示は出しますが、あくまでも機長の判断が優先されます。船の船長も同様ですね。
東京湾は世界でも稀に見るほど多くの船舶が行き来していますが、多くの船が航行するということは事故も増えます。
その為、他にあまり例は無いそうなのですが、飛行場の管制官と同様に海保のレーダーが船の航行をモニターしていて運行に指示を出しています。
このシステムを導入する際に問題となったのが、「船の航行は船長の判断」という世界の常識に対して、海保が指示を出せるのか?だったそうです。

それくらい強力な権限を持つ機長だからこそ、安全な運行の為には松山さんの歌うという申し出に対して必要とあれば許可が出せたのでしょう。
それで離陸が遅れてイライラしたであろう乗客が落ち着いたのならば、安全な運行の助けになります。

当時、歌う事を申し出た松山さんと、それを許可した機長。そして、コンサートに機長を招待した松山さん。粋ですね。