ふと思うこと。
週末は仕事の合間に新潟まで行ってきました。
母親の実家まで足を伸ばして、告別式に出席はできなかった叔母さんや従兄弟に一言お礼を伝えに。
道中、いろいろな街並みを見ながら思いました。
最近はどこにでもショッピングモールがあって便利だけれど、どこに行っても同じだなぁ・・・と。
大手スーパー系列のショッピングモール等は、どの地方都市に行ってもあります。なかには、「え?ここで24時間営業??」という所も見かけます。
そう、実は日常生活面において、ショッピングモールがあるとあまり都会と地方の差はないのかもしれません。
私は川崎在住ですが、一応都会に入ると思います(東京と横浜に挟まれていると、実感としては微妙なのね)。
都会に住んでいる人からすると、「どこに行っても同じじゃないか?。地方は昔のままでよいのに」と思ったりします。
数年前ですが、TVで有吉さんが興味深い事を言っていました。有吉さんは広島県でも中心である広島市からちょっと離れた場所が故郷だそうです。なかなか里帰りは多くないのですが、ある時に実家へ帰ったら家族が「最近できたのよ?」と車で近所にできたコンビニやショッピングモールに連れて行ってくれたのだそうです。
有吉さんは東京での生活が長いですから、「どこにでもあるものだし、特に見るものはない」と思い、更に「昔のままの小川とかが懐かしいのになぁ?」とも思ったそうです。
しかし、ふと考え直してみたら「東京に住んでいると便利だけれど、地方に人に『都会と違うとところが良いのに』と言って不便な生活を強いるのはどうか?」と感じ、実際に家族も有吉さんに見せたいくらいに便利になったと喜んでいているのだから、都会住んでいる人の判断基準を押し付けちゃいけないと思い直したとか。
私は仕事でも遊びでも移動は極力車やバイクを使いますし、時間が許せば一般道を走ります。その土地土地の風景を見るのが好きですから。
そうやって見ていくと、確かにどの地方都市にも郊外に大きな駐車場を備えたショッピングモールがあって、市街中心部の商店街はシャッター通りになっている所をたくさん見ました。商店主の人達の事を思えば大規模なショッピングモールがドンドン進出するのはどうかと思いますし、観光地ではない地方都市の中心部に宿をとると買い物や食事に結構困ります。そう、中心部の商店街はシャッター通りになっているから。まだ自分の足を確保できている場合は良いのですけれど、電車やバスで訪れた人は困るでしょう。
とはいえ、観光や仕事で短期間だけ滞在する人はともかく、そこに住んでいる人から見ればショッピングモールの便利さはとてもメリットがあるはずです。
これ、本当に難しいです。従来の店舗は郊外の大規模店舗にお客を奪われ寂れていく。とはいえ、駅前中心街の再開発をやって商業施設を作っても必ずしもうまくいくとは限らず、頓挫した街をいくつも見ました。
与党が掲げる地方創生は概ね正しい事だと思いますし、ますます都市部(特に東京)へ集中することの脆さも感じるのですが、本当に難しい。
この話題を思い出したのは、新潟へ行ったとき。
親戚の叔母さんが「ショッピングモールをやっている会社、そっちにもお店あるでしょ?できるだけ買いものをしてあげてっ!」と言っていたのを思い出したのです。そう、そのショッピングモールの前を通ったとき。
2004年の中越地震の時、ほぼ震源地で震度7の揺れから大きな被害が出た地域です。
そのとき、物流が止まってしまい食料品をはじめあらゆるものが手に入らなくなったとき、そのショッピングモールは在庫商品の開放を行いました。なかには無料というものもあったようです。その後も、道路が寸断されている中、善意で寄せられた援助物資とは別にそのショッピングモールの会社は独自のルートで日用品の供給を続けたそうです。
親戚一族は(中心部からちょっと離れていますが)お店をやっていますし、市街地の商店との交流もありました。
その人達がショッピングモールの強さを認識したということです。強さとは、商売敵としての強さでもあり、時としてその商売規模から個人商店や商店会では実行できない強さ。
そんなことを車中から思い出しました。
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