読売新聞の夕刊に、日本航空で1900回に渡る研修で全従業員の受講が終わったとありました。この研修とは御巣鷹山事故の機体の残骸や遺品も使った安全教育だそうです。

従業員の9割が事故後の入社であり、知識はあっても実感がないなか、残骸や乗客へのアナウンス内容をメモしたCAさんの手帳などを間じかに見る事で意識が変わるのだそうです。

やはり、実際の遺物などがもつ真実の迫力は違うのでしょう。
しかし、この様な安全教育に遺物等を使うにはハードルもあります。

例えば、阪神淡路大震災や東日本大震災の遺構をどの様に扱うのかは難しいと聞きます。地元だけではなく、見学に訪れた人へ災害への備えを促すのには被災した建物等を見るのがとても効果があると思います。実際、私も南三陸町役場の防災庁舎や大川小学校の校舎を見た時には息をのみました。TVで何十回何百回と映像を見ましたが、実際に現地で見れば映像では分からないい実感があります。当時、現地にいなくともその被害は想像できます。
反面、現地に住んでいる方にしてみれば「いつまでも記憶が薄れない」という事にもつながります。地元の方でも保存と撤去で意見が割れるそうです。

事件,事故,災害,戦争。その一部でも後世に残すべきだとは思いますが。。。