金曜日は頑張って出勤。土曜日はシフトだったので出勤。

昨日の土曜日は、ちょっと良い仕事ができた。
とあるネットワーク機器。キャリアとか、本当に一部でしか使われない特殊(?)なネットワークゲートウェイ。
既に商用サービスに入っていたのだけれど、サービスの変更に合わせてちょっと設定の変更が必要になった。1週間位前に、課長さんと若い社員さんの3人で動作検証を行ったのだけれど、上手く動作しなかった。

その後、若い社員さんが調べていて、納入してくれたベンダーさん等にも問い合わせをしていたのだけれど、このベンダーさんの回答がちょっと非常識だった。内容もそうだし、メールの言い回しがちょっとねぇ・・・
で、昨日の朝、課長さんから「ちょっと調べてもらえますか?」との依頼があったので調べ始めた。前回の検証の時に「何が原因なのか?」は動きを見ていて想像がついていたので、あとは機器の設定でその状況をかわせるかどうか?を調べ始めた。

ただ、やはり特殊な機器なので、設定事例がほとんど公開されていない。

2時間くらい調べて、なんとなく解決できそうな方法が見つかった。やはり私がアタリを付けていた部分の設定を変えれば良いらしい。課長さんに報告して、2人で検証を行ってみる事にした。手分けして機器の設定を行って・・・チェック!

うん、動いた!
想像通り。連携しているサーバの制限があったので、100%期待通りの動作ではないけれど、満足のいく動き。
今使っているサーバでは回避できないけれど、どう設備を拡張すれば完璧に稼働するのかも分かった。

実はこの設定というか動作は、ベンダーさんから「それはできない」と回答が来ていたのだ。そんなはずはない。
大手のキャリアでは実現できているし、以前勤めていた会社でお客さんだったキャリアさんとお話をさせてもらっていても事例を聞いていた事。ちょっとだけ、自分でこのゲートウェイ機器の実験機を構築した事もあって、出来るはずなのは分かっていた。それをできないと言われたのだから、おかしいと思ったのだ。

大した実力はないけれど、一応私はエンジニアの肩書で仕事をしている。
設備の構築などはベンダーさんにお願いをするけれど、運用していくのは私達。つまり、「丸投げ」ではなくて、こちらも相応の技術を持っていなければならない。設備の構築をお願いする時だって、要求仕様がキチンとしているのか?は勉強する。とんでもない要求仕様を出すのは恥ずかしい事だから。構築をお願いした後はちゃんと運用ができるように当然勉強する。何かトラブルが起きたら、最前線で対応するのは私達だからだ。自分たちだけで解決できないのならば、正しい情報を収集してベンダーさんと共に解決をしていくのが本来の姿だと思っている。
そして、正常な運用であっても、何か新しい情報が見つかってデータが取れたり、アイデアが湧いてきた時はベンダーさんやメーカーさんに投げて、製品や設備のブラッシュアップをしていく。

私は元々メーカーの開発エンジニアだったし、SIerでベンダーの立場だった事もあるから、運用の現場に居ても比較的ベンダーさんよりの立場にいる事が多い。彼らの苦労を知っているからね。だからかもしれないけれど、自分たちの技術力が無い事を棚に上げて、「なんとかしろ!」と一方的にまくしたてる運用側の現場担当者はハッキリ言って不要。邪魔なだけだ。
ベンダーさんだって商売だから、反論もせずに話を聞くだろう。ただ、彼らも人間だから心の中では「大した事も出来ないのに」と見下している事だってあるだろう。私はそうだったしな(笑)

運用担当としてうまくベンダーと付き合うコツは相手が困っている時は助け舟を出す。必ずという訳では無いけれど、恩に感じてくれたベンダーさんはこちらが困っている時に助けてくれる。Give and Takeの心。
そして、ベンダーさんに舐められないだけの実力を持つ事。お互いエンジニアとして尊敬できれば一時的に揉める事はあっても最終的には上手くいく。
そして、「あなた達のやっている事は理解していますよ」という無言のプレッシャーをかける(笑)

運用の現場にいると、トラブル発生時にベンダーに対してわめき立てる担当者を見かける。若い人が多いからしょうがない部分でもあるけれど、自分で自分の首を絞めている事が多い。例えば転職したって、業界内での噂として「あいつは仕事ができない」という事がベンダー間で伝わるからね。

逆に実績があれば黙っていても相手はひく。
ちょっと話はそれるけれど、ある時、ある会社の立ち上げで今でいうデータセンターの構築の話になった。この会議にオブザーバーとして出席したのだけれど、その会議に某超一流メーカーの担当者が10名ほどでやってきて提示した見積もりが約7億円。この時、オブザーバーで出席した私たちの会社(出席者は5名位だったかな?会社も全部で50名位の小さな会社)は何も言わない。だけれど、先方が勝手に「あぁ、**さん(私のいた会社)がいらっしゃるのでここは不要ですね」と内部崩壊して技術者がドンドン見積もり項目をカットしていく。営業担当との間で険悪な雰囲気(^-^)
結局、この後に提出された見積もりが約4億くらいだったはず。何も言わなくても3億削れた(爆)

要は、舐められるとふっかけられるという事。ところが「手ごわい相手だぞ」と思わせれば、何も言わなくても適正な設備や価格になる。買う側の技術力ってそういう事。

ちょっと話はそれたけれど、昨日はベンダーができないと言い切った事を「できましたよね?」と実証した。これだけしかこちらからは言わない。あとはどう相手がでてくるかだ。それで相手の器の大きさが分かるというもの(笑)