ニュースになっていましたよね?

これ。東日本大震災で被災地の瓦礫が北九州に運び込まれるのに抗議した人々。

この人たちが北九州の人ならまだ分かる。しかし、抗議行動で逮捕されたのは直接関係のない熊本の二人。
まぁ、いいや。この二人も含めてトラックの下に潜り込んだ人は信念があっての事でしょう。


私が呆れたのはFacebookでこの事がシェアされていたのですが、そこについたコメント。

何らかの抗議に立ち上がらない無関心層には、もう九州産、上げたくないくらいです・・・><」

どこを通って瓦礫は運ばれたのでしょうか。移動中にも、瓦礫は、飛散したのではないでしょうか。涙」

果敢にもトラックの下に潜り抗議している皆さんの被曝も注意しないといけません。まさに体当たりの抗議に涙です」

えっと、東電の安全管理、特に災害に対しての備えに問題があったのは確かでしょう。
私は東電を擁護はしないが(諸説はあるが、東北電力の女川原発は2005年の宮城県南部地震と2011年の東北地方太平洋地震でも大きな被害はなかったので)、直接の引き金は地震と津波であった訳ですね。で、たまたま宮城沖で地震があって、フク1が壊れたのですね。

これが九州で大地震と津波があったとしたらどうでしょう?佐賀の玄海原発が壊れたとする。
その後、東北に九州の瓦礫が運び込まれて、「もう東北産の農産物をあげたくないです」とか「九州の瓦礫は来てほしくない」と東北の人に言われたら悲しくありませんか? → 九州で抗議する人。

それほど高くない放射線量の瓦礫から更に被爆したとして、もっと高い放射線量の地域に住まざる得ない人たちは人間ではないのですか? → 九州で抗議する人。

京都の送り火ですったもんだして、問題になったんじゃなかったでしたっけ? → 輸送に抗議する人。

別に、福島を中心とした放射能の影響を受ける地域の人達も、自ら好き好んで被災者になった訳では無い。少なくとも、今の時点では国の安全基準しか目安が無いのでこれを基準にしますが、その基準以上の「危険な瓦礫」は別問題として、そうではない瓦礫処理に協力して、復興の手助けをするのも日本人の常識であり、世間でいう「絆」の一例だと思うのですが。この瓦礫処理に反対する人は東北の人を「人と思っていない」という事ですかね?

なんか、「臭いものには蓋をしろ」的な発想に思えて、震災直後はあんなに一体となった日本人の心がバラバラになった気がするのですよ。


私の住む神奈川の川崎市の阿部市長は震災後すぐに現地入りして、岩手,宮城,福島の知事に瓦礫処分に協力すると申し出ています。その前の新潟であった中越沖地震の時は勿論、阪神・淡路大震災の瓦礫処理でも協力しています。どれも自発的にね。

その後、最近になって「現地だけで処理できそうだ」とトーンダウンしてはいますけれど、阿部市長のスタンドプレーではなく、阿部市長の前の高橋市長の時代からやってきた事なんですけれどねぇ?。

どうも最近の日本は反対派の声が大きい(そしてすぐに「住民運動」の名前が付く)。賛成派はすぐに叩かれる。瓦礫に限らず反韓とか反中も似たようなものを感じる。もっと冷静に、そして公平に判断しないといけないと思うのですけれどねぇ?。