今、話題のTPPですが、Levicoなりの考えを。

まず最初にお断りしておきますが、私は政治や経済に詳しくありません。ただ、関心があってニュースを見る程度のオッサンです。よって、正しくない事実認識などがあるかもしれませんが、ご了承ください。

まず、日本がTPPの会議に出席すること。これは大賛成です。
会議に出席しない事には、諸外国の意見を直接聞いたり、日本の主張をぶつける権利がありません。勿論、各国の思惑がありますから、平行線をたどる議論もあるでしょう。それでも、言う事は言う。聞いて譲歩できるところはする。それでもダメなら、TPPの会議から去ればよいのです。会議に参加したからと言って、すべての項目を批准しなくちゃならない訳ではないですよね?
なんか、マスコミの報道だけではなく、ネットを見ていても「TPPの会議に参加=すべて受け入れ」みたいな捉え方をされている様ですが、それは違うのではないでしょうか?

次に、農業の問題。TPPに参加すると関税が撤廃になって、安い外国産の農作物が入ってくるため、日本の農業は壊滅的な打撃を受けるという論調。ある意味正解です。ただ、すべてが正しい訳ではない。
日本も20年くらい前にコメが不作でタイ米を輸入したことがありました。タイ米でもトップクラスのお米だそうです。でも、日本人の口には合いませんでした。今はタイ米の関税がどうなっているか良く知りませんが、少なくとも、ミニマムアクセス米として毎年輸入されているお米は日本の食卓に出回りません。農水省が何かしているのかは分かりませんが、日本の国民は「安いだけ」の農作物では納得しないのですよ。
まずは味。次に、安全性。これがクリアされないと日本の食卓には上がりません。よって、安い農作物が日本の市場を席巻するか?と言えば、必ずしもそうではない。
確かに、日本に入ってくる中国産の野菜等もあります。これは日本クオリティに合わせて生産されている物で、現地の低コストな農業そのままの農作物ではないはずです。
逆に、中国や新興国の富裕層は自国の食材が安心できないからと言って、日本からの輸出品を好んで買っているのですよ。
原発事故の件があって、一概には言えませんが・・・日本は「安全でおいしい」というプレミアム性を強調して、逆に輸出大国に転じればよいのです。

勿論、農業改革も必要です。今のような小規模の作付面積の田畑では効率があまりよろしくない。だったらば、民営の農業会社を立ち上げて、田畑を委託という形で集積し、大規模経営に転ずるべきです。そして、今までの農家で生計を立てていた人は、その農業会社の社員として生活の安定化を図る。
事実、農村の高齢化が進み、後継者がいなくて耕作地を放棄するくらいならば、会社に委託してもらって大規模経営が良いと思うのですよね。これ、実際にやっている会社が何社かあるそうなのですが、まだ立ち上げ時期という事もあって苦戦しているそうですが、輸出の道が開けたら軌道に乗ると思うのです。

日本は高コストの先進国です。今まで、ほとんどの産業が「安くて良い物」を目指ししてきました。しかし、「安くて」は韓国,中国ならともかく、東南アジアのコストにはかなわない。だったら、スイスの時計のようにプレミアム性を出していくのが道だと思います。