今年からF-1やWRCで「同じエンジンを2戦続けて使用すること」というレギュレーションになったそうです。これは同じエンジンを繰り返して使うことにより、コスト削減を図ったと思います。
例えば、年間16戦のスケジュールで毎回新しいエンジンを使えば16基必要になりますが、2戦使わなければならないとすれば当然8基で済むわけです。

近年のモータースポーツは開発競争が激しいため、資金力があるチームと資金力のないチームの差が広がると、「勝てないのならばプロモーションとしての意味はない」と考えるチームがでてきてもおかしくないわけで、エントラントを増やしたい(減らしたくはない)FIAの主張も理解できます。
その為、「2戦同じエンジンを使用する。同じエンジンを使用せず交換した場合はペナルティが発生する。ただし、リタイアした場合にはペナルティが発生することなく次戦は新しいエンジンが使える」というルールです。リタイアした場合の規定は、エンジンブロー等を想定していると思います。エンジンが壊れたら次戦に出走できないようではいけません。

しかし、今年このレギュレーションの抜け道を使ったと思われる事態が発生したのはご存じでしょう。
F-1ではBARホンダが次戦の事を想定してリタイアしたと言われています。また、WRCでも第1戦でソルベルグのスバルとグロンホルムのプジョーが同じ場所で同じ様なクラッシュ,壊れ方をしましたが、グロンホルムは3輪のままサービスまで戻り修理のうえで競技を続行。ソルベルグはその場でリタイアしています(TVではチームから無線で「ダメージが広がるようならリタイアしろ」という指示が出るシーンがありました)。
今回のメキシコではシトロエンも同じ様な理由でリタイアしたようです。詳細はAUTOSPORT WEBで。

勿論、レギュレーションに沿っているわけですし、チームの戦略でもありますから問題はないのですが、私個人としては「走り続ける」事を放棄してしまうのはなんとも面白くはないですね。
ドライバーが頑張り、メカニックも頑張って走り続け完走する・・・という部分に感動を覚えると思うのですけれど、古いでしょうか??