車の車検をとってきました(Fitのユーザー車検)
先日、私が乗っている車の車検をとりました。俗に言う、ユーザー車検というやつです。
この車はホンダのフィットです。発売開始後にバックオーダーを抱えて世間では「納車まで半年待ち」という状態の時に新車で購入しました。私の場合、マウスでポチッとやったら大阪から川崎の家まで車が届けられたという、人生の中で最も大きな「通信販売」の成果です。
通信販売のおかげで、半年待ちの状況のさなか納車まで1ヶ月で済みましたが・・・(笑)
話がそれましたが、前回3年の車検時はディーラーにお任せしました(通販で買っても近所のディーラーは快く点検とか修理,車検をやってくれます。このあたりはよく「よその店で買ったバイクは面倒を見ない」と言われるバイク業界とは違いますね・・・笑)。
3年間の走行距離は約8万キロ。このディーラーでは販売したフィットと比べても最も多走行車だったそうで、「**位走ると**が終わる」といった消耗品のデータ取りにもなっていたそうです(笑)
この時、多走行車でもあった事から、相談の上、結構いろいろな所まで修理と整備をしました。確か総額で20万円は優に超えていたような・・・これでも実用上問題のない所まで全ては直していないのですけれど・・・ね。
その後、シェルパを買ってからは、大抵はシェルパ(やKLEとかDR-Z)で済ませていましたから、前回の車検からの2年間で約1万キロ程しか走っていません。バイクをメインに据えて、やっと世間並みですな(爆)
それから2年。今回の車検にあたってはトランポが欲しくなった事もあり、この1年ほどは買い換えを考えていました。が、駐車場の問題(今の駐車場はステップワゴンも入らない。車とバイク2台を置けて、家から近い所・・・)がクリアできませんでした。最後には軽自動車の1ボックスも考えたのですが、収容能力や懐具合との兼ね合いもあって車検を通す事にしました。
ディーラーや車検業者を利用する事も考えましたが、以前さとさんが逆車であるZ750Sの新車登録に陸運局まで行く際に見学で連れて行ってもらった事もあり、この時に4輪の車検の様子も見てきました。この時の印象は「車検を受ける事だけならば、そんなに難しくなさそう・・・」です。
まずは色々と検索してユーザー車検の様子を調べました。10年ほど前にユーザー車検の本を買って読んだ事もあり、やはり検査そのものは難しくないようです。それよりも、整備記録簿をどうするか?という事が問題ですね。
整備記録簿そのものは記入するだけですから、何も整備をしなくても記入さえしてしまえば書類上は問題がありません。が、万が一検査場で質問されても嫌ですし、それよりも走行中に故障して事故なんかを起こしても嫌ですから、できるだけキチンと確認や整備を行って書くことにしました。
まずは車検の予約です。最寄りの川崎陸運支局の予約をしました。翌々日の第3ラウンドで予約が取れました(検査ラインは1日を4つの時間帯に分けています。第3ラウンドは午後一番の時間帯です)。
予約が取れたので記録簿に沿った整備に取りかかります。多走行車ですが、前回の車検から1万キロ程度ですので確認事項がほとんどです。手を入れたところとしてはオイルとオイルフィルターの交換にナンバー灯が1つ切れていたので交換位で済みました。
確認作業と書きましたが、タイヤの空気圧はいつもの通りですよね?ステアリングのガタとかは別にバラす事なく確認はできますよね?と言った具合に進めました(この辺は昔読んだ本の知識です)。
ただ、一部の確認は近所の用品店を活用しました。点検記録簿の項目にもある部分のいくつかが、ピットメニューの「カードクターチェック(¥1200)」でカバーできそうです。また、フィットのリアブレーキはドラムブレーキなのでシューの厚さを見るにもバラさなくてはなりません。ここは同じく「ブレーキ点検(¥400/輪)」でクリアーできそうです。
オイル交換のついでにこれらの作業をお願いし、待合室から様子を見ていました。また、ブレーキ点検は「残り具合を見せて欲しい」とお願いしておき、実際にパッドやシュー,ディスクの摩耗具合を見せて貰いました。パッドやシューの厚さも測って貰ったり、ホイールベアリング周りのガタがあったか?いろいろなベルトの具合はどうだったか?を聞いたり。こうすると、結構記録簿の項目がキチンと埋められます。
※確かドラムブレーキはどうしても分解になるので法律的には面倒らしいです。認証工場の資格を持った用品店ですので、ここもクリア!?
ただ、排ガスの項目だけ(HCやCOの濃度)は こういった知恵を働かせても・・・ダメ。ここは・・・と言う事で・・・
さて、前もって陸運局に行き車検に必要な用紙を入手しました。窓口で「継続検査用の用紙を一式下さい」 と言えば購入できます(¥30でした)。また、いろいろなサイトや本でも勧められていましたが、検査ラインの横には見学用の場所が用意されているので見学しておく事をお勧めします。
※私が見学した時は、ぶっつけ本番でやってきたBMWの人が検査方法が分からず苦戦していました。川崎は空いているので後続もそれほどいませんが、横浜のように台数が多い所は後ろからのプレッシャーがあるだろうなぁ・・・
※私が車検を受ける時に、前の人は「検査の仕方が分かりますか?見た事無いのなら、じっくり見学してからラインに入って下さい」と言われていましたね。私は同様に聞かれましたが、「先日見学しました」と言ったところ、なぜか感心されました(笑)
また、検査で問題があった場合には近所にある整備工場やテスター屋,予備車検場と呼ばれる所で確認,調整ができるそうです。不合格項目は当日の再受験は無料ですから、こういったテスター屋の場所も確認しておきましょう。
ちなみに、川崎は隣にテスター屋がありました。全ての項目を通すと¥6300だそうです。陸運局の検査前に一回全ての項目をチェックしようかと思いましたが、そのままチャレンジしてみることにします。
自宅で継続検査用紙一式の中で、記入できる所はいろいろなサイトを見ながら埋めてしまいます。
記録簿も同様に完成させます。また、予約を取った際に表示されますが、サイトの画面を印刷していくと窓口でスムーズです。
さて、車検当日。第3ラウンドは13時からです。キリがよいので13時ピッタリから始めます。
まずは書類一式を持って納税の確認印を貰います。
この建物(C棟)に窓口がありました。
ここで納税証明書(継続検査用のものです。これも事前に県税事務所で貰ってきてあった)と引き替えに、継続検査申請書にハンコを貰いました(右下の緑色のハンコ。ナンバーを書かれたのでモザイク・笑)
次は「クルクル車のリサイクル?」でお馴染みのリサイクル券を入手します。
D棟の入り口に専用端末がありますので、リサイクル券が必要な方はここで端末を操作しましょう。
ここがD棟
端末からリサイクル券が発行されたら、そばにあるリサイクル専用の窓口でリサイクル費用を支払います。
リサイクル費用を支払い終わったところです。今までの車検証にもハンコを貰いました(左下の赤いハンコ)
同じD棟で検査手数利用(¥1400)と重量税(フィットは¥25,200)の印紙を購入します。
重量税の印紙は自動車重量税納付書に貼ります。
次はそのまま自賠責の加入です。別の場所で加入しても良いのですが、隣の窓口でも加入できますので、私はそのままお願いしました。
ここまでで書類関係はOKです。検査の受付窓口があるB棟(だったかな?)に行きます。「ユーザー車検受付窓口」という看板のある窓口で「ユーザー車検なんですけれど・・・」と言いながら受付をお願いしました。
この時に予約のプリントアウトを持って行くと良いです。
受付では用意した書類一式と点検記録簿の提示を求められます。
事前に準備したつもりでしたが、点検記録簿で一箇所記入漏れを指摘されました。
※点検記録簿は車載の物を利用したのですが、「点検整備実施業者」となっていました。私は自分行ったため「業者ではない」との解釈で未記入でした。ここは点検整備を行った人の名前を記入するのだそうです。
それ以外は前述のとおり「ラインは見学した」という事で問題なし。3番ラインでの検査を指定されました。
まずは外観検査です。見学時に発煙筒の有効期限を尋ねられていた人がいました(一部です)ので、発煙筒をダッシュボードに転がしておきました(笑)また、ボンネットを開けて打刻の確認をしますので、ボンネットのロックは外した状態でラインへ突入です!
ウィンカー,ハザード,ホーン,窓の着色,バックライトに打刻といった外観検査は難なくクリア。次はサイドスリップとブレーキや光軸の検査です。
これがサイドスリップの測定器。通過するだけですが、ゆっくりと途中でハンドルを切ることなく通過すれば検査終了。
サイドスリップ・・・危ないかなぁ?と思いましたが、一発OK!
これがいろいろな事をいっぺんに測定する測定器。
光軸の検査部分は後からでてきます(笑)
ここのローラーに前後輪を乗せるのですが、何処に乗せたのかが車体に伝わってくるゴツゴツ感では分かりづらくてちょっと戸惑いました。
まずはスピードメーターの誤差測定。自分で40km/hまで速度を上げて、パッシングをします。
路上を走るより速度を一定に保つのが面倒でしたが、一発でクリア!
次に光軸,フットブレーキ,サイドブレーキの検査を順次行います。これも全て一発でクリア!
※見ていると結構光軸で落ちている人がいます。また、ブレーキテストは2回までトライできるのですが、上手い具合に全て1回目のトライでOKでした。
次は排ガス検査です。こんなディスプレイを見ながらプローブをマフラーに差し込みます。
これも一発でクリア!
最後は下回りの検査です。
たまたま見学に来ていた人と話をしながら車を進めていたら、停車位置が右に寄りすぎたらしいです(笑)
検査官の人に停車位置を直すように指示されましたが、ここも無事にクリア!
全てOKという記録を行って、総合判定室(写真中央じょうぶのブースです)によってライン検査は終了です!
受付窓口に戻り、「ライン検査を終了したのですけれど、どうすれば良いですか?」と聞くと担当者の人が書類一式を受け取り、「**の窓口でねぇ・・・」と説明してくれました。が、実際にはその担当者の人が隣の窓口に書類を回してくれたのです。
「ほぉっ・・・」とため息をつくまもなく名前が呼ばれます。なんだろう?と思っていると新しい車検証を手渡されました。ものの数十秒の出来事でした(笑)
書類をもって一番最初の納税確認からちょうど一時間で新しい車検証をGetです。
リサイクル券の発行(前の人が手間取っていた)とか、自賠責(数分待った)とか・・・ラインでの待ち時間もそこそこあった事を考えれば、実際にはもっと時間はかかっていないでしょうね。
ともあれ、車検はクリアです。あとは必要に応じて整備をしていくつもりです。
ユーザー車検について調べていると、「今まで車検には高額の費用がかかっていた」という意見がとても多くありました。
確かに、昔の車検のように「バラしてみないと点検ができない。バラすから工賃が発生する」といった事だと高くなります。ただ、最近は業者が行う車検もかなり安くなってきたと思いますね。
ただユーザー車検は安いと言うだけで「業者に依頼すると高い。ユーザー車検は良い」という人もいるようですが、それはどうでしょう?
私の車も前回の車検時にだいぶ大がかりに整備をしました。あの状態でユーザー車検に持って行っても通る事は無かったでしょう。それだけ大がかりに整備をした後にあまり走っていない事や、車の状態が悪化したと感じられなかった事。そして一番に平日時間を取る事ができたからユーザー車検に挑戦してみました。
確かに今回は目に見える出費が安く上がりました。それはある程度車の状態に自信があった(専門家ではないので的確ではないかもしませんが)事や、先も書きましたが時間を何とかできたからです。
ろくな整備もせず、記録簿もただチェックだけして車検を通ったとしても、その後整備不足による故障や事故が起こってはどうにもなりません。乱暴な言い方ですが、業者に依頼する整備は「お金を払って安心を買う」事と同義だと思います。自分で整備ができるのであれば何ら問題はありませんし、必要に応じて整備を依頼していて車の状態に問題がないのならOKでしょう。
ただ、中は「私はタイヤ交換や空気圧のチェックもできません。何も整備をしないでユーザー車検に行ったら通りました。業者にお金を払うのがバカバカしい」という事がとあるサイトにありましたが、これはちょっと違うかな?と思います。日常から点検や整備もしないのであれば、故障や事故のリスクは全て自分で背負う事になります。
今回、ユーザー車検を経験してみて思った事。最近ちゃんとした業者の車検も安くなっている事ですし、休みが取れないとか、整備に自信がないというならばやはり業者に車検を依頼する事をお勧めします。
簡単な見積もりしか取っていませんが、日帰り車検とか1時間車検と呼ばれているものは必要最低限の点検と整備しかしないようです。それでいて、土曜とか日曜,祝日にも対応している所もあるとか。この場合、ユーザー車検との費用差はそれほど大きくないですよ。ユーザーじゃまず点検できない箇所も記録簿には存在しますからねぇ・・・サラリーマンがあえて休みを取らなくてもいいわけですし、それを考えれば妥当かも・・・と思います。
違った面で見れば、車検のあるバイクに乗っていて、普段からある程度自分自身で整備をされているのであればユーザー車検はお勧めかもしれません。それだけ普段からバイクの状態を気にかけている訳ですから、改造さえしていなければまず問題なくユーザー車検はクリアできるでしょう。
中々面白い経験ができました。
今晩は。
今、乗っている車種トヨタビッツは、平成14年車で-距離は、65000Kmです。
健康優良車で、13km/L走ります。