樹木葬
今日は、父親&妹と、近々避けて通れない母親の葬式と埋葬のうち、墓地を下見してきました。
埋葬については色々と考えたのだけれど、経済的な問題もあるし、なにより私も妹も独身で墓を見守る子供がいないという事から、単純な問題ではありませんでした。
経済的な問題があると言っても、ロッカー式とかはあまりにも人を物扱いしていて嫌だし、ちゃんとしお墓を建てても、お墓を守る人が居なければいつかは改葬されて無縁仏となる可能性は否定できない訳です。本当は山や海への散骨で土に還ってもらいたいという気持ちもあったのですが、後々調べたら法律で難しいらしい。
妹がたまたまTVで見かけた樹木葬という仕組みを知って、今日説明を聞いてきました。
これは、許可された場所に遺骨を埋めるのですけれど、私の感性ではギリギリ許容できる範囲でした。
こう言う場所に埋葬するというものです。
なんでもこの仕組みを提唱,推進しているのはNPO団体さんという事で、その理念とか活動内容は納得できるものでしたけれど、間借り(?)している墓地はお寺さん所有の場所。お寺さんが管理している事務所には「葬儀ビジネス」というキャッチコピーが大きく書かれた新聞か何かのコピーが掲示板に貼られていて、なんかとっても違和感がありました。
母親はもう時間が残り少ないのでしょうがないですけれど、自分たちの番の時にはもっと埋葬方法がいろいろ選択できても良いな。
うーん…色々有って、難しい事もありますなぁ。
何処かで、実家の墓が有れば助かりますね?
そてらでは墓を建立するには、費用的にどうなんですか?
鐵馬さん
簡単なようで難しいです。
私の家は「遠藤」という苗字ですから、一杯ある遠藤さんのうちのたった1軒なんですね。
ただ、父親は4人兄弟で、お兄さん(私から見るとオジサン)が居たのですが、独身のままで亡くなりました。父親の下には妹(これはオバサン)が2人いるのですが、嫁いでいますから遠藤家には関係ない。
つまり、私の家系の遠藤を継ぐのは私しかしないのですね。ところが、子供がいない(嫁もいなければ彼女もいないけれど)。妹が婿さんを貰うという事も可能性はありますけれど、まだ独身だし、妹もそろそろ40歳の声を聴くのでこれから結婚して子供をもうけるというのも現実的には難しいのです。
また、祖父は良い人でしたけれど祖母が難ありの人で、祖父が亡くなってから長い間色々とゴタゴタがあって、祖父の代(実際には祖母)と父親の代は絶縁状態なんです。
なので、今回の件にしても祖父の遠藤家の墓には入れないですし、祖父が長男ではないから代々の遠藤家の墓も無縁なんです。
で、「お墓をどうするか?」という問題が出てくるのです。
私には子供がいないから、母親や父親のお墓を私が見る事ができても、私が死んだら誰も守れないのですね。だから、本文にも書きましたけれど墓地を管理する人の都合で後々改葬されて合祀(というと聞こえは良いですが、実際には無縁仏)という事になるのなら、そもそも長きにわたってお墓を守り供養をしていく従来の埋葬ではなくて、その場で遺骨を撒いて特定の場所に拘らない散骨にしたいという発想が生まれました。供養はお墓の前でするものではなくて、それぞれの心の中ですれば良いと。そして遺骨が土に還るのが一番自然なのではないか?と思ったのです。
後になって調べて分かったのですが、日本では法律で散骨が法律で認められていない。
たぶん、「適当に遺骨をその辺に捨てる」という事を防ぐための法律であると思うのですけれど、実際にはそういう輩ではなく埋葬の一つの方法として散骨にしたい思っても、法律が認めてくれないのです。
公営の墓地か、許可を受けた墓地でなくてはならない。
今回、説明を聞きに行ったのは民営の墓地の中で散骨に近い状態で、かつ、一般的なお墓を守っていくという必要が無い、法律をクリアしたギリギリのラインの所でした。この他に経済的な問題もありますけれどね。
土葬は宗教上の理由の他に、ペストの流行等があってダメという事を聞いた事があります(定かではありません)。ただ、船では遺体を持って帰る事が困難だったという理由があるにせよ、水葬が当たり前ですし、国によっては鳥葬等もあるそうですね。
人の生死観というのは様々ですから、もう少し埋葬の方法について選択肢があっても良いのにな・・・と思いました。
費用の面ですが、一般的には家を継ぐ長男(にあたる人)が負担するのだと思います。あとは兄弟が居れば話し合いで決めるのでしょう。ただ、我が家の場合には先の事情があって、父親が祖父のお墓を建てていないので良く分かりません。母親の実家(新潟)では、母方の祖父と祖母のお墓は家を継いだ長男(オジサン)が建てましたよ。