この数か月、ちょっと音楽に興味を持っていてポチポチと調べたりするのですけれど、リズムについてちょっと興味深い事が言われています。

例えば、機械仕掛けの音楽が得意な坂本教授とか、中田ヤスタカさん,TM Revolutionを手掛ける浅倉大介さんは「機械はとても人間が再現できない正確なリズムを刻める。このリズムに身体(脳?)が追従して快感につながる」という趣旨の事を言っています。ちなみに、ここに挙げたお三方は機械だけではなく、楽器を演奏することにおいても定評のある方です。特に教授は有名ですね。
逆にジャズやダンスをはじめとする人間によるパフォーマンスが主体の場合、一般的には「ライブなどでノリノリになってくるとリズム(や音程)がドンドン外れていくことがあるが、それがグルーヴ感(=快感)につながる」とも言われます。これは正確過ぎない事が人間に合っているとも言えて、家電製品なども一時期「1/fゆらぎ」といったあえて不正確な状態を作る事が流行った時期もありました。

一見逆の様にも思えるのですが・・・

去年まである家庭用医療機器に携わっていましたが、これは人間に与える刺激が一定のままだと身体が慣れてしまうため、あえてランダムな刺激を与えることによって効果を得ようとしていました。
言い換えれば、とても正確な刺激はかえってリラックス状態を作ると言えるのかもしれません。

どちらが正解という事もないのですが、私は性格や経験の違いではないか?と思います。
例えば感覚的な思考と理論的な思考は右脳と左脳で受け止め方が違う事が分かっていますが、どちらの脳の分野が得意なのか?という人それぞれの違いにも思うのです。
ちなみに、私はビタッと刻んだアップテンポのリズムが大好きです(笑)

話は飛びますが音楽というのは長い歴史があって、ある種の方程式ができているそうです。
中田さんは「ピアノ等を勉強してきた人が、トラックメーカー(HIPHOPやテクノといったDJから作曲に入った人というのかな?)の作ったトラックを聞くと、『どうしてそこでそういう音とパターンを持ってくる!?』と思う。感性主体の右脳バシバシで音を作っている」という事があるそうです。でも、それは否定ではなく「新しい事で面白い」と肯定していました。同じ趣旨の事を浅倉さん等も雑誌で発言しているのを見たことがあります。

リズムの話と関連している様な気がするのです。音階だって西洋の音楽は音程が決まっていますが、日本の雅楽等はもったく違う音階とテンポで成立しています。これも長い歴史の中で作られてきたことですよね?
受け取る人の性格や経験でどちらが受け入れやすいのかの違いがあるのかなぁ?と。