週刊誌か何かで、「大飯原発の再稼働が無くても、関西地方の電力は足りていた」という記事が載ったらしいですね。
これが事実ならば非常に貴重なデータです。

ただ、「だから原発の再稼働は必要なかったんだ」というのもちょっと短絡的。
というのは、省エネ家電の買い替え等、予想以上の節電をみんなが心がけたから足りたのだという見方もできるからです。勿論、「そもそも電力が足りないという予想自体がヤラセだ」という考えもありますね(個人的にはどうかと思いますが)。

電力に限らないのですが、なんでも予想というのは非常に難しい。予想が簡単に当たるならば、皆馬券を買って生活します(笑)
更に、今回の様な場合には変動要因となるパラメータが多いのと、予想発表後に国民の行動が変わるという変動率も高いのですね。
インフラ屋さん的な発想からすると、「足りれば再稼働は不要と言われるし、足りなければ足りないで責められる。だったら問題が起きにくい電力が足りる方が良い」と保険をかけるのは分かる気がするなぁ。

来年については先ほどのデータを活用して、こちら側から「ここまで節電するから原発の再稼働はしなくて済みます」という意見を言わないとですよ。

そう言えば、この間ある方と話をしていてこんな話になりました。
「原発を止めても廃炉までコストはかかる。止めただけでは地震などで原子炉が壊れたらやっぱり放射能事故は起きる(止めたら安全と思っている人が多い事)。また、完全な廃炉はとても時間がかかるし、技術的にも難しい。だったら、比較的安全な原発は稼働させて、自分にかかるコストを稼がせた方が良いのではないか?」という事です。これはなるほどと思いましたね。
設計寿命が過ぎていたり、危険な原発の再稼働は反対ですが、寿命はまだで、比較的安全な原発稼働させるという考え方には賛成です。例えば度々引き合いに出しますが、東北電力の女川原発は津波を受けながらも全体の設計が良かったお蔭で震源から近いにもかかわらず致命傷を受けていない。こういう原発は再稼働しても良いのではないかな?と思います。

また、電力会社から電気料金値上げが告知されていますし、既に認可されている訳ですが、原発反対を訴える人は値上げを受け入れなくてはならないはずです。勿論、電力会社にはもっとコスト圧縮を進めてもらう事と、正しい情報を広く公開させることは前提条件としてありますが、「原発は要らない、でも電気料金の値上げは嫌だ」と通用しないですよねぇ?。
同じ事が民主党に投票したり、そもそも選挙に行きもしないのに政権与党を批判する事にも言えると思います。自分が投票したり、その権利を放棄しているのだから自分の範疇の部分には文句を言ってはいけない。
私が民主党の事をあまり書かないのは、現在の民主党政権を支持している訳では無いのですけれど、前回の選挙で民主党に投票したのだから、自分の責任の範囲は文句を言っちゃいけないと思うからです。まだ投票しているなら「こんなはずじゃなかった」という事で批判は良いですけれど、投票もしないで文句を言うのは筋違いだなぁ。

なんか最近は短絡的で不平不満ばかり言っている人が多いと感じますよ。