昨年末に「再発性多発性軟骨炎」についての転載をしましたが、新たなる情報がありました。
転載した元々の記事に誤解などがあったようです。その訂正記事が出ていましたので、転載します。 


再発性多発軟骨炎患者支援の会より、重要なお知らせです。

今島根県に住む患者さんのお母さんが記した手記がネット上で広く紹介されています。
お子さんがRPになり、何とかわが子を救いたいとの気持ちが綴られ、当会としてもこのお気持ちは大変理解を致します。
また、この母娘を救おうと大勢の方が当会の署名運動にご協力を頂いており深く感謝致します。

しかし、この手記にある病気の情報や当会の活動、難病認定の考え方など大変誤解を招く内容となっております。
また、死を前提にしたショッキングな内容で、最近RPと診断された方がこの手記を目にし、大変希望を失われたという事がありました。

この方は当会へ連絡され、ゆっくりとお話しし、希望を持つ事が出来たと大変喜ばれましたが、今後このような方が出ないように、手記の内容に触れさせていただきます。

島根のこの母娘さんは昨年7月にRPと診断されました。
このRPの情報を集めようとネットで調べたところ、当会が設立される前の古い情報を信じ、当会が難病認定の署名運動をしている事を知り、ご友人に今の娘さんの状況を記した手紙と署名を送りました。
その手紙が、今回の手記としてネットで配信されています。
古い情報は大変希望を失うものです。
患者さんとの交流がない時代、情報は医師の先生が配信したものしかありません。
そういう情報は重度の患者さんのものがほとんどです。

 

【手記の情報の誤り】

・患者数293人
?239人です。

・「12歳までの子供は100%生存できません」
?元気に頑張っておられます。11歳で元気に学校に行ってる子、3歳で発症して現在23歳の方が居られます。

・「常に死の危険に・・・」
?きちんとした治療を受ければ致死率は極めて低い病気です。お仕事をされている方も多くおられます。

・「難病に認定されていない為月額20万円の生物学的
製剤を・・・」
?月額の治療費は平均22,000円です。生物学的製剤は確かに高価な薬ですが、それを服用している方はかなり少数です。また、この薬はリウマチ治療薬で、リウマチを患っている方が多く服用されます。

・「難病認定には50万人の署名が必要」
?認定と署名の数は関係ありません。150万人集めても認定になっていないところもあります。

・「5年後に命を奪われる確立は30%」
?現在の研究で10年生存率は94%です。致死率は極めて低い病気です。

・「293人のほとんどは落胆しています」
?当会に連絡のある患者さんは、署名数に落胆はされていません。
厚労省への署名提出やお世話になっている議員さんのおかげで、厚労省から予算を頂き、聖マリアンナ医科大難病治療研究センターの先生方が一昨年から治療研究を始めました。
これは、難病認定と同じ効果で、この事で患者さんがどれだけ希望を頂いたことでしょうか。

・「この世で着る事のできなかったウエディングドレス・・・」
?RP発症後であっても結婚されている方はおられます。またご夫婦で病気と闘っておられる方は大勢おられます。

 

以上が手記にある情報の誤りです。

患者さんは、広くRPという病気を知ってもらいたいと思っております。
署名運動はその意義も含みます。
しかし、誤解されてまで広まる事は全く望んでいません。

当会も設立当時は、今回の手記の様に、一人の人の叫びを広めて多く署名を集めようとも考えました。
しかし、それはRPという病気を正確に広めず誤解を生む事になり患者さんの本意ではないため、地道に署名運動を進めて来ました。

島根のこの患者さんは、手記が広まる事に戸惑いもあったそうです。
しかし、今は多くの方の励ましで生きる気力を取り戻し、決して体調が万全とは言えませんが、元気にお仕事に行っていると聞きます。
これからも患者さんのお一人として、全力で支援をさせて頂きます。

今ブログ等にこの手記を載せている皆さん。
この手記は多くの署名を集めますが、同時に新たにRPに診断された方の希望を奪い取る事もあります。
それは、当会の目指すべきものではありません。

もし出来るならば、手記を掲載せずに署名へのご協力が頂ければ幸いです。

どうか皆様のご理解を頂きます様よろしくお願い致します。

再発性多発軟骨炎 患者支援の会
代表 永松 勝利

 


http://form1.fc2.com/form/?id=607552

どちらにせよ、難病と闘っている方がいらっしゃいます。是非とも上のリンクでネット署名をお願いいたします。