先日はオイルの売り子さんをやってきましたよ。

いろいろなお客さんがやってきますが、多数のお客さんの中で変わった方もいらっしゃいます。

客:「H*Sのオイルあります?」
私:「こちらにありますが」
客:「これだけですか?」
私:「ええ、在庫はこれだけです」
客:「H*Sのカタログは置いていないですか?」
私:「カタログは置いていないのですよ・・・」

ここまでは良い。有名なチューニングパーツメーカーの車種別専用オイルをご指名だ。
4G63というエンジン形式のオイルをご指名なので、ランサーエボリューションにでも乗っているのかな?

客:「ちょっと柔らかいなぁ」
私:「メーカーさんが車種別用オイルとして出していますから、問題はないと思いますよ」
客:「H*Sでもっと硬いのないかなぁ・・・」
私:「結構エンジンは回されますか?」
客:「いや、街乗りと時々山に行く位」

4G63って、確かに発熱量はあると思うけれど・・・街乗りでしょ?エンジン回さないよねぇ。
VFR800氏のギャラン(ラリー仕様)でもそこまでの話は聞いた事ないぞ。ちょっと雲行きが怪しいなぁ。 

客:「植物系や鉱物系は早く劣化するからなぁ」
私:「そうですねぇ。化学合成に比べるとヘタるのは早いですね(マニアな客かな?困ったぞ)」
客:「この4G63用のオイルはつぎ足して使えますか?」
私:「使えますよ。4G63と言う事はランエボですか?(継ぎ足し?なんかちょっと怪しいぞ)」
客:「えぇ、エボなんですがオイルを喰うのでつぎ足したいのですよ」

そーか。継ぎ足し用で使いたいのか。でも、継ぎ足すなら同じオイルだよなぁ・・・

客:「いまディーラーで入れた訳の分からないオイルが入っているのですけどね」

え?訳の分からないオイルって言うか、純正のオイルにこの高価なオイルを継ぎ足すつもりなのか?

私:「いや、それでしたら全量オイル交換して頂いて、その上で喰った分を継ぎ足すのなら良いのですが・・・」
客:「でもそうすると高いなぁ・・・」

確かに4リッターで1万円強のオイルだから高いけどさ。かなり勘違いしているよ、このお客さん。

客:「もう少し引っ張って、ディーラーで交換するかなぁ・・・」

あかん、完全にH*Sのオイルを添加剤かポン付けチューニングパーツと勘違いしている。
でも、売り子さんとしてはお客さんに見合ったオイルをお勧めしなくちゃなりません。

私:「それでしたらこちらのオイルはいかがですか?100%化学合成で植物系ではないですし、北米仕様のエボ8純正指定のオイルですよ。お値段も半分位になりますし、少なくとも今よりは良いと思いますが・・・」
客:「いや、H*Sじゃないとダメなんです」

ダメだ。完全に雑誌や何かで調べて、ゲームのポン付けチューニングの感覚だ。
お客様だけれど、ここはお引き取り願おう。

私:「違うオイルだけちょっと足してもダメです。全量をマメに交換していただく方がエンジンにとっても良いですし、その時に化学合成のオイルならより良いです。更にお客様ご指定の車種別オイルならば色々期待もできますが!?」
客:「・・・(無言)。あ、電話だ!もしもし?今、***に居るんだけどね!・・・」

と、電話で話をしつつ、帰っていかれました。
「どーしたの?」と事の顛末を遠くで見ていた社員さんに状況を説明し、私の対応で良かったとの事。そりゃそーだよなぁ、応急処置ならともかく、全然違うオイルを継ぎ足して車の性能が上がる訳ないもの。そんな使われかたしたら、H*Sのオイルも迷惑だよな。

と、売り子さんの一部でした(笑)
※お客さんさぁ、オイラのシェルパはH*Sの4G63用より高いWAKO'Sの4CRを2000kmで交換してたよん(^o^)