調子に乗って第2弾(^^)/~

新入社員等、若い人達にOJTといった方法で仕事を教える事はよく見られる光景である。その様な教える立場の人と話していると、時々「若い人を育てるのが・・・」という言葉を聞くことがある。

私個人の・・・あくまでも独断と偏見に満ちた私見ではあるが、「後輩を育てる」等と言うことはおこがましいと思っている。なぜなら、先日も書いたように仕事ができる様になっていくのは当人がひとつひとつの事を理解し、正しいイメージが宿るからであって、先輩や上司にできる事は、本人が伸びていく事に対しせいぜい手助けができる程度でしかない。
学校の勉強を思い返せば分かりやすい。学校で教えられた事を覚える暗記の範疇であればあくまでも記憶に過ぎない。本人が理解して初めて知識になり、その知識からいろいろと考え、時には他の知識とリンクさせて応用ができる様になるのだ。
その時、教師はどうだろう?理解し、知識とするのはあくまでも学生本人の努力であり、教師は学生が理解する手助けとして、考え方やいろいろな情報を教えることはできるがそこまでである。
私は「最近新人が育ってきて・・・」という言葉を聞く度に、「それは本人の努力であり、あなたの功績ではない」という違和感を強く感じるのである。

私の理解が間違えていると行けないので、改めて「育てる」という言葉を辞書で引くと、こんな事が載っていた。
・生き物が成長するよう世話をする。
・次第に大きくなるようにする。
・能力・資質をのばすように教え導く。一人前になるようにしこむ。
・おだててそそのかす。

確かに、世話をするとか教え導くという意味では「新人が育つ」という言い方は正しいかもしれないが、概ね「新人を育てる」とよく言う人は「私が教えたから仕事ができる様になった=つまり私の手柄」というニュアンスで使っている様に感じる。
私からすれば、上記にも書いたとおり、仕事ができるようになったのは本人の努力が1番で、指導役はあくまでもお手伝いに過ぎないのだから、「私の手柄」とは言い過ぎであり、自己満足(以上?)に感じてならない。

さて、指導側の愚痴はさておき新人の指導とは大変難しい。
私も過去に何人か教える事があったが、常に意識しているのは「本人に経験させる事」である。
新人研修などで座学をやった所で、「会社ってなに?仕事ってなに?」と具体的なイメージが持てていない彼らが理解するのは困難きわまりない。だから眠くなるし、起きていてもメモを取ることで精一杯なのである。
だったら、実体験させるのが一番手っ取り早くて確実なのは明確である。
私の場合、個々のスキルやモチベーションによって加減はするが、基本的には彼らが今の実力のままではできないが、ちょっと調べるなり練習するといった努力で実現できる事を課題として出すようにしている。一番重要なのは期限。
だいたい1週間以内にできるものを出すことが多い。これ以上長くかかるものだとモチベーションが維持できない。適度な緊張感と調べる時間、そして重要な達成感のバランスを取らなくてはいけないので、経験から1週間を一つの目安としている。
※実は自分自身が長いスパンの仕事は飽きるのである。だいたい長くて半年も同じ仕事をしているとモチベーションが維持できない。反会社人間の一因でもある(笑)

そして当たり前であるが、解決方法といった答えを必ず指導側が持っていなければならない事である。意外かもしれないが、時々、この答えを持たないまま課題を出す指導役を見かける。例えば「客先から持ち込まれた問題で、自分は分からないし、忙しくて手も回らない。面倒だからそのまま新人に課題として出してしまう」というケースである。これは新人にとっても迷惑な話である事は疑う余地もない。
勿論、中には「誰も取り組んだ事のない新しい事への挑戦」という例もあるだろう。例えば誰も作ったことが無い物を作る。当然新人だけではなく我々も答えを知らない事になるが、先の例とは大きく異なる。この場合、指導役とか新人といった上下の関係ではなく、新人とか先輩という枠を超えて一緒に共同戦線を張る横の関係なのだから、答えが無い場合もあるだろう。これは一緒に成長するパターン。

実はもう一つ心がけている事がある。ある意味、禁じ手(?)でもあるのだが・・・
「本人がその仕事に向いているのか向いていないのかを判断する」ことである。
今現在、本人のスキルが足りなくても「続けたい!」という気持ちが強ければ引っ張り上げる努力を私もする。しかし、いくらスキルがあったとしても向いていない仕事であるならば、早めに違う世界を探した方が当人のためだと思っている。裏の事情として、向かない&やる気のない人間の面倒を見るのは無駄であるから。
あまり早計に判断してはならないが、時として入社数ヶ月程度でも本人の考えを聞きながら転職を勧める事がある。総務とか人事からは「せっかく採用したのに・・・」と言われることもあるが(笑)
※たいした人数ではないが、採用についても・・・いつかまた!(爆)