DJ OZMAとWBCの事についてちょっとだけ書いたので、遠からず近からずなお話。
今までの仕事上、多少なりとも韓国や中国に関わることがありました。そこで実際にあったことです。

どうも個人的にはバイタリティと言うか、「いいからやっちゃえ!」という勢いは日本より大陸の方が強いようです。

例1:中国
皆さん、PBXという機械を知っていますか?普通は耳慣れない言葉なのですが、よく会社等にあって内線等が使える多機能電話機です。普通はご本尊の機械(親機)や子機となる電話機が全て同じ建物に収まります。これは世界万国共通。
ところが、(10年ほど前の)中国は電話回線が高価なためか貴重だったようで、どこの会社や家にも電話が引いてあるという訳ではなかったようです。
その地区で一番大きい会社や建物に親機本体を置きます。そして子機となる電話機は当然同じ建物の部屋に置くのですが・・・どうもそれだけでは満足できないらしい(?)です。親機と子機を結ぶケーブルをビルの間や道路の上を無断で引いてしまい、ご近所さんに子機となる電話機をバンバン置いていく。つまり、電話局から電話回線を引いた会社が「勝手にミニ電話局」としてご近所への活動を始めてしまう様なのです。
元々建物の内部でしか使わない設計の機械を、いい加減な工事で建物の外(親機-子機間のケーブルなど特に)に置いてしまうため雷が落ちたり変な所にケーブルをつないでしまってバンバン壊れる。
この頃は困りました。想像もできないような壊れ方をしてくるから・・・
(専門的に言うと?商用電源を電話用配線につないでしまうものだから、ガラスエポキシの基板が炭化するくらいの発火が起きます。日本で再現しようとしましたが、数百人が働く工場の電源が落ちるくらいの事をやっても基板は炭化しませんでした・・・笑)

例2:韓国
韓国ではブロードバンドが普及しています。ここまでは日本も一緒。
ADSLでは速度が足りないと言うことで、もっと速いVDSLに変更したいという要望が募ります。
ここで日本だと建物まで光ファイバーを引いて、建物の中はVDSLで・・・というパターンなのですが、韓国は違う。VDSL用のケーブルをやっぱり街中に勝手に引いてしまうそうです。勿論、本来ならお役所の許可がいるのですが、面倒なのか夜のうちに大量の工事屋さんを投入してゲリラ的にそのブロック全体にケーブルを引いてしまうという荒技です。
当然、後日工事が発覚するとお役所からクレームが付くのですが、工事をやった通信会社は「既得権益」という事で押し通すのだそうです。
こんな無許可の工事は日本じゃまずあり得ません。私が知る限りでは某○線放送会社くらいだと(笑)

日本ではほとんどの場合、「手続きをして許可を得て」という当たり前の手順を踏みますが、さすがに大陸は違います。
この分野では「まず誰が使いたいのか?」という事が前提で、それがビジネスになるのならばお役所とは関係なくやってしまうと言うバイタリティ(?)があります。

どちらが良いとは必ずしも言い切れませんが、同じアジア圏のご近所でもこの違い。やはり近いようで遠いのかもしれません。