横浜沖提でも釣りが出来なくなるの?
SOLAS条約についてかなり詳しく取り上げているYASUさんのサイトを久々に訪れたところ、「沖堤よ、おまえもかッ!」が新たに加わっていました。
これは黒鯛のヘチ釣りなどで有名な横浜の沖提群への立ち入り禁止を横浜市港湾局をはじめとした関係省庁で検討しているという内容です。
横浜沖提で釣りをする方だけではなく、海釣りをされる方には是非とも目を通していただきたい内容です。
私としては以前にも書きましたが「やっぱり・・・」という感想です。
国土交通省が発表しているSOLAS条約規制対象地域以外でもフェンス等が強化されている所があります。 釣り人がほとんどと行って良い位のポイントでもこうなのですから、メジャーな!?沖提や本牧,金沢材木港では・・・厳しいでしょうね。 横浜沖提より事故は少ない様ですが、川崎新提や木更津の沖提などへ波及しないことを祈るばかりです。
Discussion (6) ¬
「沖堤よ、おまもかッ!」筆者のYASUです。
SOLASの一件から、釣りを取り巻く様々な問題に首を突っ込むようになったのですが、正味な話、釣り業界はメーカー・釣りマスコミ・釣り団体・釣具店・船宿・釣り人を含めて、持ち上がってきている問題に対して危機感がないんですよ。
「いや、まだお役所は何も言ってきてないし、今は静観した方が……」
なんて言ってる所が多いんですから。お役所が何か言ってきた時には、決定しちゃってるわけですから、もう手遅れですよ。行政決定をひっくり返すには、訴訟に持ち込み覚悟が必要です。”静観”してる内に”諦観”する羽目になりますわ。
正直、行政側が運営リスクマネジメントの一環として規制を強化してくるのには、筋も理屈も通っています。釣り人にはキツイ話ですが、世間一般からすれば 「あ〜、危ない所で遊んじゃいけないよね。余計な税金を使って釣り人だけの為に沖堤に安全設備を作るよりも、立禁にしちゃえばいいんじゃない?」ってなるのは当たり前ですわ。世論を味方に付けなきゃいけないんですけど、釣り人は嫌われちゃってますからねぇ……。
YASUさん、はじめまして。
YASUさんのサイトを勝手に紹介していました。ですが、これも「現実はこうなんだよ!」という事を少しでもいろいろな方に知ってもらえればと思ったことからです。大目に見て頂ければと思います。
さて、横浜沖提に限らず今回のSOLASの件等に対して、釣りに関係する業界の反応が少ないという事には私も同感です。
話はそれますが私は以前ラリーにちょっとだけ首を突っ込みました。ラリーは公道を使用しますから、地元の承諾を得たり、関係省庁から道路の使用許可をとったりといろいろ大変な面があります。
全てではないにせよ、この様な主催者の苦労をメディアでも取り上げられています。主催者や参加者だけではなく、ラリーに興味を持った人たちもこの様な苦労を知っているからこそ、普段から「事故を起こして道路の許可が下りなくなるのは困る。事故には気をつけよう」ですとか、「地元の人とは共存しないと行けない。民家のそばでは最徐行しよう」といった事が自然に定着していると感じています。また、ラリーに限らず新しい規制や緩和については大小の差こそあれメディアに取り上げられますので、いろいろな人が状況を知ることが出来ます。
この例ですら業界および趣味としている人たちが知っている程度の範囲かもしれませんが、もっと多くの人が楽しんでいる釣りではラリー業界以下の取り上げられ方しか無いように思っています。
SOLASはほぼまったくと行って良いほどに取り上げられていないと思いますし、ゴミの問題にしてもオブラートにくるまれた表現しかしていないと感じています。
本来であれば、メディアやメーカー,販売店といった方々は(悪く言えば自分たちのお客さん=収入源)旗を振って引っ張って行かなくてはならないのでは?旗振りができなくても、相模川の猿ヶ島周辺で地権者の方と共存しようという動きや福浦のゴミ拾い活動をされている方々を後押しする事は出来るのではないのでしょうか?ダイワさんもせっかく多摩川のゴミ拾い活動しても(自社ですら)あまり大きく取り上げないですし・・・
これでは一向に問題意識が高まりませんから、根本的な改善は難しいのかも、です。
釣り業界と似たような雰囲気のところをもう一カ所知っています。ラジコン業界。ここも同じようにいろいろ問題を抱えているのですが、業界としてはあまり触れていません。よってマスコミに取り上げられる時は事故や大きな問題となった時のみ。これでは世間の目にはよく映らないですよね。
外来生物のパブリックコメントと時にはちょっとしたキャンペーンでブラックバスの指定は別途慎重検討という事になりましたし(これが良いかどうかは別の問題として)、釣り業界だって何らかの影響を及ぼすだけの力はあるのですから、バスの問題だけ頑張るのではなく、いろいろな問題に対して牽引役をしていって欲しいものです。
本当に危機感を持たないと、自分たちの収入源が無くなってしまうよぉ!
当然それとは別に釣り人側も意識改革をしなくてはダメですね。なんで小さなくず入れを持って釣りに行けないんだろう?これさえ持っていて、ラインの処分をキチンとすれば、「鳥が糸に絡まり・・・」といったマイナスイメージの報道は無くなるだろうに・・・な。
ちょっと脈絡が無くなってしまいました。YASUさんにコメントをいただいたのが嬉しくて!では!!
追加というか補足です。
YASUさんのコメントにもありますように、関係省庁の言っている事は概ね納得できますし、筋は通っているでしょう。方法論を禁止のみに限定しまうのは悲しいですが。
役所の性格からして、リスク管理の手法としては各分野で実績のある方法(禁止)ですから間違いないでしょう。
でも、どこも黙っているのでしょうか??んーー。
いや、本当にちょっとした気遣いで相当の改善が出来るんですよ。釣り糸の問題もそうなんですが、ゴミ袋に入れる前にハサミでチョキチョキと切っておけば、万が一袋を風に飛ばされてしまっても、鳥や動物に絡む心配はなくなるんです。モシャモシャと丸める手間とたいして変わらないのに、”切って細かくする”って事に気付いている人が少ないんですね。ニュースで鳥たちの痛ましい姿を見て、「可哀想に」と誰だって思うでしょう。だけど、その感情を抱いている瞬間の釣り人は”傍観者”の意識で、当事者であるとは思っていないんです。
釣りマスコミはメーカーや小売店の広告費が最大の収入源ですから、ネガティブな情報は取り上げられないという一面があります。商業誌ですから、それはそれで致し方ない。でも、釣りマナー、釣りモラル啓発の記事の一環として注意喚起くらいの事はして欲しいと思っています。自分も釣り雑誌から執筆依頼を受けて記事を書く事もある身ですから、企画として持ち込んでいるのですがなかなか思うようには……。
さて、沖堤の問題の深奥部には釣り人がどうこう言える段階の話ではない、とてつもない難問が内包されています。コンテンツ内に小さなフォントで触れていますが、とても一市民レベルで追える問題ではありません。とりあえず、目先の横浜沖堤規制強化について出来る限りの動きはしてみます。
あと、平塚新堤の釣り人摘発の事実確認取材を行いました。平塚警察署副署長から回答をいただいています。「改正SOLAS条約発効、その後……」に追加記事として掲載しましたのでご覧になってください。
横浜沖提の件、私が理解できる範囲で「なるほどという感じです」。これはどうしようも無い部分ではありますが・・・
楽しい釣り、したいです。ワクワクする釣り、したいです。感動する釣り、したいです。でもその為には・・・
出来ることからやります。やらなくちゃ、釣りができなくなりますから。