「やっかいな放射線と向き合って暮らしていくための基礎知識 」
「やっかいな放射線と向き合って暮らしていくための基礎知識? 普通ではない15ヶ月間を過ごしてきたすべての人へ — 敬意と感謝と言葉にできない思いをこめて」を紹介します。
これも福島在住のニシマキさんがFacebookで紹介されていたもので、学習院大学の田崎氏が書かれている(そして随時改訂中の様です)資料です。
大学の先生が書かれているのですが、放射能について原発肯定でも反対でもなく、かなり客観的に解説されています。慣れの問題か、多少読みづらいと感じる部分もある資料ですが、頑張って読んでみました。
今日現在(2012年6月28日)では、私にとって一番納得できる資料でした。
読後の感想ですが、いろいろ報道されていながら良く理解できていなかった専門用語(?)等がだいぶ理解できるようになりました。このおかげで、今後はもっと正しく各種の報道を自分なりに理解する事ができそうです。
そして、資料の最後の方には「気にする自由」,「気にしない自由」という表現があります。
放射能被害について、個々の判断で「気にする人もいる」。気にしない人は気にする人の自由を認めましょうと書かれています。また、「気にしない人もいる」。気にする人は気にしない人の自由を認めましょうとも書かれています。これは考えさせられました。
どちらにせよ、お時間のある方は読んでみる事をお勧めいたします。
田崎氏の資料はこちらからどうぞ。
追記:
田崎氏の資料を読んでわかったのは、「放射能がどの程度健康へ影響するのかが、まだ分からない部分が多々ある」という事でした。広島・長崎にチェルノブイリ。ここで得られたデータでもまだ不足で解明できていない事が沢山あるそうです。
昨年知人と飲んでいる時に、私は「起きてしまった事はしょうがない。誰も事故の前に時間を戻す事が出来ない。これからの日本にできる事は、事故の検証と健康被害への影響を徹底して調査する事。それを今後に生かす事」だと話したことがあります。
以下は言葉が悪いので不快に感じる方がいらっしゃるかもしれませんが、あえて書きます。
この時に思っていたのは広島と長崎の経験がもっともサンプル数の多いデータだと思っていました。確かに被曝者は多かったのですが、データを取り始める時期が遅く、全ての事を解明するには至っていない様です。
この飲んでいる席では「言葉は悪いが、自分を含めて日本はモルモットではないけれども、一番進んだ科学でデータが取れるはず」とも言った記憶があります。まさにその通りの様です。
※確かにモルモットは言いすぎでした。
大きな被曝事故(戦争を事故と呼ぶかは違和感があるが)は、広島,長崎,チェルノブイリ,福島だと思います。4回のうち、3回はなんと日本で起きているのです。これは日本の運命の様な気がしてなりません。
この不幸な経験を後世に役立ててほしいと思います。
科学的にすべて理詰めでデータが取れればいいですが、日本の習慣の
“何も言わず意を汲んでくれ”が邪魔なことが多い気がします。
責任の所在もそんな感じでぐにゃぐにゃ。
カトーさん、度々のコメントをありがとうございます。
“何も言わず意を汲んでくれ”は確かにありますね。ご指摘の通りです。
本来の「相手の事を察し、察する」という面では悪くないとは思うのですが・・・ねぇ。
今回の様な場合、少なくともデータは客観的に理詰めで収集しないといけないと思います。