私が鬱病と診断されたのは5年くらい前。
商社系SIに居て、ネットワークサービスのお守りとかネットワーク機器の開発をしている時でした。常に気が張った状態でしたね。で、たぶん心が疲れちゃった。

朝がどうしても弱いので、当時話題になっていた病気(なんだったかな?忘れた)かと思い、精神科の病院に行ったんです。結果は、心配していた病気じゃなくて鬱病。
診断書を書いてもらって、休職しようと思ったのですが、会社の都合もあり退職。すぐに次の会社が見つかって就職できたのですが、鬱病を隠しての入社でした。会社の仕組みに問題があり、仕事がうまく回るわけない状態を見て、出社拒否になりました。で、結局その会社は6カ月で退職。
この時、今お世話になっている精神科の先生と出会い、最初の診察の時に症状を話した後の先生が発した第一声が「頑張らなくていいんだよ」でした。当時の私は自分が病気であるという事を否定したかったですし、まだまだ仕事を頑張りたかったので、より頑張る傾向にありました。これが良くなかったようです。
この「頑張らなくていいんだよ」という一言に肩からすーっと力が抜けた事を覚えています。

その次の会社は年収はダウンしますが、役員面接の時に「鬱病です」とちゃんと話をしました。当時の社長から返ってきた答えは「働きながら治せばいい」というありがたいものでした。
働き始めて、その会社は技術レベルの低い事に気が付きました。会社の仕事をしているだけでは満足できないのです。また休みがちになりました。ただ、この時に今までの会社と違ったのは、休日にオートバックスでバイトをしていたのです。
バイトはお金が欲しいのも勿論ですが、自分が社会で通用するのか?を試したかったのですね。

バイトは順調で、バッテリーやオイルの販売が仕事でしたが、店内にある様々な物に対応できると社員さんに評判で、「今度のバイトは遠藤さん(本名)で!」と毎回指名を頂けるまでになりました(派遣会社に聞いたら、指名はほとんどないそうです) 。正直、自信を取り戻しましたね(^-^)

ただ、問題はテンションが高い状態が続きすぎて、逆に負担になっていたようです。この時、医師からは「躁鬱病」と診断されました。

鬱病を宣告して入社した会社も自分で仕事を切り開いて、新しい事業の目処まではつけたのですが、体調は躁鬱病でムラがあるし、会社の経営が危うくなって解雇。またダメかも・・・と落ち込む失業者時代でした。

今の会社には、昔の会社で一緒だった上司が声をかけてくれました。社長にも「遠藤は鬱病である」とキチンと説明していただいた様です。社長も当初は「大丈夫か?」という目でみていたらしいのですが(当たり前ですね)、いざ入社してみると仕事が面白い!苦手な事とか辛いこともありますが、仕事をやったという実感があるんです!
こうなってくると、事態は好転します。すべて、健康な方と同じという訳にはいきませんが、躁鬱病のムラもなくなってきましたし(これは元同僚で同じ病気のQPSAさんに言われました)、大抵の場合はポジティブな感情でいられます。ちょっとハイになってきたかな?と感じた時は少し仕事をセーブして、ペースの維持に努めています。

ここに来るまで5年かかりました。投薬治療は現在も受けていますが、薬で気分が変わる事はありません。投薬治療も徐々に減らす方向で治療を進めています。
とにかく、私の場合は職場の環境でした。自分のやっている事に手応えがあり、仕事に期待が持てたら一気に改善してきました。とにかく、負の状態に入る事は無くなりましたね。

すべての鬱病や躁鬱病の方に当てはまるとはかぎりませんが、私の体験談でした。