先日、シャープのニュース記事を読んでいて、そのコメントに「NECや富士通のPC事業が低迷したのはビジネスモデルの誤り。余分なソフトを一杯付けて、値段を高くして売っている。技術者のやりたい放題。その点、AcerやASUS,Lenovoは余分な物を外して売っている」という事が書かれていました。

確かに、NECや富士通製の一般向けPCは余分なオマケソフトが一杯付いていて、価格も高めに設定されている事が多く、思ったほど売れていないとは思います。その点は同感。

ただ、技術者のやりたい放題はどうかな?と思いますね。
あれ、十中八九営業の仕業です。技術的に見たらNECや富士通のPCって一部の機能はハードウェアに依存するのですけれど、ほとんどはアプリケーションの世界での「余分な物」なのです。エンジニアの出番は無くて、単に工場でハードディスクのコピーに使うマスターにインストールさえしておけば、勝手にできちゃう世界。
私はIBM時代からThinkPadを愛用していますが、ThinkPadの方がよっぽど専用に造りこまれたハードウェア依存の機能が載っていると思います。

また、コメント主さんはLenovoが中国メーカーだと思っている節が感じられましたが、確かにLenovoは中国メーカーであるものの、中身は日本製なのですよ。

元々、ThinkPadは日本IBMが独自に開発したモデル。本国のIBM製PCとは全く違う生い立ちです。
そのThinkPadは世界で評判を呼び、海外に進出していったメイド・イン・ジャパンなのです。
この開発は当時神奈川県の大和市にあった日本IBMの大和事業所で行われていました(今でも大和事業所は存在します)。PC事業をLenovoへ売却した後も開発は日本で行われています。現在の開発拠点は日本IBMの大和事業所ではなく、横浜にあるのですが・・・その名称が「大和研究所」なのですね!
そう、敬意をこめて横浜のみなとみらい地区にありながら「大和」を名乗っています。

そして、生産もThinkPadからの様ですが、海外での生産から山形の米沢での生産に移管しつつあるとの事です。これはNECの米沢工場での生産ですね。NECの米沢はセル方式で「日本の品質で」,「超効率化をはかった」事で有名です。

日本で開発されて、日本で生産。全ての工業品目ではありませんが、日本回帰が始まりました。
HPもPCの日本生産が始まっています。こちらは「Made in JAPAN」ではありませんよ、「Made in TOKYO」を標榜しています!!
どこまで行けるか!!