医薬品ではジェネリックと呼ばれる後発薬があって、だいぶ広まってきましたね。
改めて説明すると(知らない人はいないと思いますが)、先発薬とは医薬品メーカーが新規に開発した薬。この場合、特許を取ることが一般的です。
そりゃ、先発薬メーカーはお金と時間と労力をかけて新薬を開発したのだから、少なくとも開発費を回収するまでは簡単に他のメーカーに同じ薬を作って欲しくない訳ですね。

この特許が切れた新薬を、その新薬と同じ成分で作ったのが後発薬。俗に言うジェネリック医薬品です。
後発薬のメリットは、開発費がかかっていませんし、同じ成分の薬を色々なメーカーが作りますから競争が起きて薬価が低くなる可能性が高いです。薬価が低くなれば、薬を使用する患者の負担は軽くなりますし、増大一方の健康保険側の負担も少なくなりますから良いことばかりのはずです。

以前、長いこと病院にかかっていたとき、担当の医師からはジェネリックと先発薬の両方が処方されていました。
先生曰く、「薬の効き方が違うんだよね?」との事でしたが、なんで同じ成分で効き方が違うの?と思っていました。
ずいぶん前、ラジオを聴いていてとても分かりやすい説明だな?と思ったのが、「同じレシピの料理を作っても、作る人によって味が違うでしょ?それと同じこと」というものでした。

たとえば、ゆで卵を作るとき、生卵をゆでるというレシピは一緒ですが、たまごの大きさや水温(同じお湯でも気圧が違うと沸点が違うし)によって半熟になったりならなかったりします。特に内服薬はコーティングの技術が結構重要らしく、このコーティングによって体内でとける時間が変わるので効き方も変わるらしいのです。腸で効かせたい薬のコーティングが良くなくて、胃でとけてしまったら効き方が違いますよね?こういう事らしいです。
現場の医師も、同じ成分の薬を処方しているのに効き方が違って対応に苦労することが多いらしいですね。

ジェネリックは医療費を下げる効果的な方法だと思うのですけれど、もうちょっとハードルがありそうです。