それは土曜日の深夜の事。

土曜日はあうぞーさんのお手伝いで埼玉の本庄へ。いつもならあうぞーさんと一緒に帰ってくるのですが、この日は別行動です。と言うのは、日曜日に同じ埼玉の上尾で知り合いが引っ越しをするというので、そのお手伝いへ行くことに。
※ちなみに引っ越しの主は若い衆。車が運転できて、荷物が運べる私に白羽の矢が立ったのだ。

土曜の夜に上尾へ行って晩飯とか・・・という事だったのだが、先方の都合で日曜日のお昼過ぎに行く事になったのです。いったん川崎まで帰って、改めて上尾へ行くのはちと面倒。貧乏だからガソリンも節約したいし(笑)
色々思案した結果、選択したのは秩父の方にある道の駅で一人車中泊を満喫する事。天候が怪しかったので、窓を閉めたままの車中は蒸し暑くて寝られたもんじゃない。標高の高い涼しい道の駅へ行きましょう!と。
途中でカップ麺とか水とかを仕入れて現地着。予想通り涼しいし、併設されている温泉の営業時間は過ぎてしまったけれど、朝起きてからお風呂に入って上尾に行けば良い。我ながら完璧な計画。

ミニキャブ君の車内に組み立て式のベッドを広げてゴロゴロ。ご飯を食べてゴロゴロ。持っていたiPodで音楽を聴いたり、DJの練習をしたり、インターネットとかと切り離された時間もなかなか楽しい。

0時過ぎに「そろそろ寝ようかなぁ?」と思い、窓に遮光用のマットを立て掛ける。一度リアハッチを開けて入念にネットを立てたりして準備完了。
車内に戻ったところ、ルームランプが消えない。どうもリアハッチが中途半端に開いているらしい。マットがあるので車内からリアハッチの開閉はできないため、いったん車外でリアハッチを閉めなおすことにしよう。
右のスライドドアのロックを外し車外へ。普段は掛けないのだけれど、この時はなんとなく全部のドアロックをしていた。
車外に出てから何気なく、「あぁ、ドアを閉めないとルームランプが消えるのを確認できないな・・・」と思ってしまった。で、スライドドアを閉める。

 

「あっ!!!!」

そう。
キーの閉じ込めを気にしていたので、「スライドドアのロックは外して・・・」とは思っていた。だからちゃんとロックを外して外に出たのだから問題ない。ドアは開けられる。

この車にはトンデモナイ問題があったのを忘れてた。

スライドドアの取っ手が壊れていて・・・ない。

つまり、唯一ロックがかかっていないので開けられるドアは、唯一取っ手が無いので車外から開けられないドアだったのだ。

絶句。

車内でゴロゴロしていたから、携帯も車内。財布も車内。なにもかも車内。
私はTシャツとサンダルで小雨が降る秩父の山の中で傘もささずにポツン。

色々闘ってみる事30分。万策尽き果て。
幸いにもここは林道ではなく道の駅。駐車場には何台か車が止まっているが、みなさん就寝中の模様。ドアを叩いて起こすのも気が引ける。
そんなところへやってきたのはパトカー。駆け寄って事情を説明し、JAFを呼びたいので電話をかけたいと話をするも、初老のお巡りさんは公衆電話の場所を紹介してくれたのみ。助手席の若いお巡りさんは無言。まぁいい。公衆電話からJAFの短縮番号へはかけられるかもしれない。が、結果は惨敗。

しばし駐車場へ入ってくる車を待つ。休憩に入ってくる車ならば起きているから・・・(笑)

やってきたのはカップルが乗った車。トイレへ行くのに車から降りてきたら声をかけようと思ったが、どうも車内で仮眠をとる準備を始めた。意を決して声をかけ、事情を説明して、携帯電話を借りる事が出来ないか?とお願いしてみる。
最初は戸惑っていたご両人も快く携帯電話を貸してくれた。感謝。
更に、JAFから到着時間を告げる折り返しの電話がかかってくるまで「差していてください」と傘も貸してくれた。更に感謝!!
JAFの到着は2時間半後との事。しょうがない。お二人にお礼を言って(後日改めてお礼がしたいので連絡先を・・・とお話ししたが、遠慮された)、建物の軒下にあるベンチへ戻る。
なぁ?んもやる事が無い。喉が渇いても飲み物を買う事も出来ない。ベンチでゴロゴロしていたら段々寒くなっていくのだが、着る服もない。

2時間が過ぎた午前3時前、JAFが到着。しかし、予定より早かったのと、「JAFならレッカー付きの2トン車」と思っていたのだが、提携している業者さんの車(ライトバン)で気付かず。ついでに駐車場は暗いし、業者さんの車のライトが眩しくて車の側面に書いてあるレッカー屋さんの表示も見えなかった。
数分後、レッカー屋さんの方から不審な私(そりゃそーだ。だってTシャツでボーっとしているのだから)を見つけて声をかけてくださり、やっと合流(;_;)

不幸中の幸いで??締め出しの原因となった取っ手の壊れた部分から工具を使ってすぐにドアは開き、一安心。

暗闇で残りの取っ手を破壊した私(翌朝撮影)。
IMGA0053

JAFの短縮番号(#8139 → ハイサンキュー)は覚えていたものの、自動車保険会社のロードサービスしか手が無いのなら・・・携帯が手元にない時点で電話をかけられないなぁ。電話番号覚えられないし。。。

と、秩父の山の中で約3時間ポツンとしていた私の日記でした。
電話を貸してくださった方、本当にありがとうございます。横浜から群馬へ向かわれる途中との事でしたが、無事に着いたかな??

困った人や車を見かけた時は、可能な限り声をかけて手伝えることがあれば手伝いますが、やっぱり今回の様な事があると、常日頃から困っている人は助けなくちゃなっ!と思うのでした。
※ちなみに上尾で引っ越しの最中に、ゲリラ豪雨の影響で泥沼となった住宅建設現場でスタックした建設会社の軽バンがいたので、率先して声をかけて引き上げを手伝いましたとさ(^ ^)