少し前でしたか、新聞だったか何だったかのコラムで興味深い記事がありました。それは東京ブラックホールについて書かれたものです。
東京ブラックホールとは、まるで宇宙のブラックホールの様に周囲の人材をドンドン吸い込み、自らは膨張を続けます。
周囲はドンドン人が減って滅んでいき、最後にはブラックホール本体も壊滅するという考え方です。

東京ブラックホールの場合、例えて言うならば地方より仕事がある為に人は東京に集中します。地方には人がいなくなるので益々仕事は減って人の流出が続き、過疎化,高齢化が加速します。
東京はと言えば当面は人の流入は続くものの、物価の問題などから子供を産んで育てる事も少なくなりますが、若い人材は徐々に地方にもいなくなるので若い人の流入は減少、やはり高齢化が進みます。
そして、いずれ東京も衰退の一途をたどるという考え方です。

これ、あながち間違えていないと思うのです。
私はずっと川崎市に住んでいますし、生活や行動の基盤は川崎,横浜に東京23区がほとんどですから、日常生活で人が減ったと感じる機会はそうそうないです。ところが、ツーリング等では街の様子が見たくて一般道を走るのですけれど、商店が閉まっているだけではなく、駅の近くと言った場所でも賃貸物件の空室がかなり増えていると感じるのですね。
私の視線だけではなく、実際に自治体としても危機感を持っているところはあります。神奈川県の横須賀市は1999年をピークにずっと人口減が続いていて、定住者を増やすPRを行っているとの事です(読売新聞神奈川版より)。
東京駅まで電車で1時間程度。東京より手前には横浜や川崎が控えていて、それほど地の利が悪い訳でもないのに・・・です。
同様の事は神奈川県内の他の地域でも起きていて、相模原市や厚木市あたりまでは微増や現状維持ですが、秦野市辺りになると人口減等による経営難で病院の閉鎖といった記事が度々掲載されていますね。
首都圏でも国道16号線より内側以外ではそんな感じですから、他県になれば・・・なんです。
なんとなくメディアで頻繁に話題になる少子高齢化と地方の過疎化は同時に改善できる様にも思いますし、なんとなく思いつく事もあるのですが・・・


余談です。
神奈川でも横浜市と川崎市は別格に人口が多いのですが、横浜市だけで都道府県別で10位の静岡県と同程度,同じく川崎市だけで25位の山口県と同じくらいの人口です。
実際に住んでいて結構住みやすいとは思いますけれど、なんかどこかがおかしいとも感じます。